馬場の建功寺(枡野俊明住職)がこのほど、(株)三越伊勢丹と協力し、中世に馬場3丁目付近にあった寺尾城の御城印を製作した。城印は2月11日、鶴見区民文化センターサルビアホールで開かれる城イベント「鶴見れきぶん祭」で販売される。「鶴見の歴史に興味を持つきっかけになれば」と関係者は話す。
諏訪梶の印
御城印はお城版の御朱印として、全国的に流行の兆しを見せているもの。市内では、今春の横浜市歴史博物館のリニューアルに合わせ、小机城、茅ヶ崎城で作られているという。
二城のものは、いずれも三越伊勢丹が協力。建功寺が寺尾城を築いた信州・諏訪氏の菩提寺であり、寺尾城などをテーマにした「れきぶん祭」に枡野住職も出演することなどを知り、同社の声がけで実現した。
枡野住職は「地元の歴史を知るせっかくの機会。お話以外に何か形に残るものがないかと思っていた」と振り返る。
完成した御城印は、中央に寺尾城と書かれ、諏訪氏の紋である「諏訪梶」の印が押されている。イベント以降は、同寺で販売していく考え。枡野住職は「鶴見は合戦もあるなど、歴史に登場する場所」とし、「御城印が興味を開くパスポートになれば」と話した。
れきぶん祭当日は200枚を用意する予定。代金は御志納(目安300円〜)となっている。鶴見れきぶん祭は午前10時30分から。枡野住職らが登壇するお城講演会(午後1時30分〜・有料)もある。
山城だった寺尾城
寺尾城は、1436年に信州の諏訪氏によって建てられたとされる。天守閣があるようなものではなく、砦のような山城だったと推測されている。1569年、小田原城に進軍した武田軍に落とされたという。
位置は、上寺尾小学校と東高校の間あたりで、現在は城址の碑がある。
城主の諏訪氏は、戦国時代に鶴見に進出したとみられ、小田原・北条氏に仕える武将であったとことが『北条記』に記されている。
建功寺は、五代目城主の諏訪三河守右馬之助が開基。寺紋には、諏訪家同様の「諏訪梶」が伝えられている。
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