市場西中町の住民らから成る「鶴見区市場西中町まちづくり協議会」(森田洋司会長)がこのほど、「まちづくり功労者国土交通大臣表彰」を受賞した。地域が一体となり、道路拡幅や公園整備など、防災機能の高い住環境を作り上げてきたことが評価された。
国土交通省では住民の積極的参画による創意工夫したまちづくりを推進するため、1983年から毎年6月を「まちづくり月間」と定めている。
同賞はその一環として魅力あるまちづくりに功績のあった個人または団体を表彰するもの。今年度は全国から29団体が選出。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、表彰式は中止となった。
市場西中町は、旧東海道が通る世帯数約750の町。救急車の入りづらい狭あい道路や行き止まり路地などが多く、耐震基準を満たしていない木造住宅も多くあった。
2003年に横浜市の「防災上課題のある密集市街地」に指定されたことをきっかけに、04年に協議会を立ち上げ、市の支援も受けながら課題を解決してきた。
地道に16年
「もちろん大変なこともあったよ」。熊谷起一事務局長はつぶやいた。
地権者などに粘り強く働きかけながら道路拡幅や私道の舗装化を実現。公園にかまどスツールやマンホールトイレを設置し防災機能を確保した。
空き家などの建替えを推進し、建設や工事の前には建築主に計画概要などの提出を依頼。工事中の留意事項や新設ブロック塀などについて話し合い、一体的なまちづくりが実現するように要望してきた。概要の提出は義務ではなく、強制はできないため、提出されない場合もあったが、地道に説明を繰り返し、理解を促してきた。
森田会長は「協力がないとできないこと。声掛けなどコミュニケーションを大切にしてきた」とし、熊谷事務局長は「振り返ると真面目にやってきて良かった。一番住みやすい町にという思いがつながった」と喜んだ。
今後は無電柱化や旧東海道への歩道設置を行っていきたいという。
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