最前線で新型コロナウイルスに対応する医療従事者を支援しようと、神奈川県内の若手農業者で成る神奈川県農協青壮年部協議会が7月31日、汐田総合病院=矢向=に近隣で採れた新鮮な野菜を贈った。矢向保育園の園児も協力し、配布会場には模造紙に園児の手で描かれた絵も飾られた。
発起人は、同協議会副委員長で、JA横浜青壮年部でも活躍する内田勝俊さん。7月上旬、JA横浜青壮年部として、コロナウイルスの対応にあたる県内2つの病院に感謝の野菜を贈った。その時に、風評被害などの苦悩の声を病院から直接聞いた。「もっと自分たちに何かできないか」と考え、知り合いの伝手などもあり、今回の企画に至った。
野菜は、JA横浜に加盟する神奈川区、港北区、泉区の農家が提供したもので、ジャガイモやトマト、ナス、葉付きのニンジンなど200セットが用意された。配布会場となった会議室には試食コーナーも設置され、ひっきりなしに病院職員が訪れていた。
会場に飾られた園児の絵は、一日かけて年長のひまわり組20人が心を込めて描いたものだ。内田さんは、事前に矢向保育園の児童らに講義を実施し、医療従事者の状況を伝えていた。園児らは「病院の皆さんに渡す」と張り切りながら、ひまわりを描いたという。
野菜を受け取った病院職員は「仕事終わりに癒された。職員みんな喜んでいる」と笑顔を見せ、内田さんは「農業まつりなども中止。何かの形で地域に還元できればと思った。子ども達が関わることで食育にもつながれば」と話す。
現場には緊張感
「発熱患者は増えている。いつ自分が感染するかと考える」。同院外来の金田亜美看護師長は吐露する。
同院では、コロナウイルス感染症が疑われる患者を一般外来と隔離し、診察。状況によっては検査まで実施する。「隔離するには、通常よりも人手が必要。ガウンなどフル装備で対応しているため、この時期は暑くて」と現場の状況を話す。
受診控えで来院者が通常の5〜6割減少していた緊急事態宣言解除前と違い、8割以上まで戻ってきている今。来院者にコロナウイルスをうつすわけにはいかないため、現場の緊張感は高まっているという。
金田看護師長は「スタッフ一人ひとりに家族がいる。不安もあるが、地域医療を守るためにみんな頑張っている。こういった活動があると、励みになるし、とても嬉しい」と感謝を述べた。
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