キリンビール横浜工場(野中淳一工場長)=生麦1の17の1=がこのほど、NPO法人鶴見川流域ネットワーキング(岸由二代表、以下TRネット)などと協力し、生物多様性保全を目的に場内の緑地部分を再整備した。絶滅危惧種などの生物生息地としてビオトープもリニューアルし、地域環境の保護に取り組む。
同工場の庭園などの緑地部分は1万8300平方メートル。91年に地域へ開放するためリニューアルしたが、20年が経過し植物間の競争などにより荒れ始めていたという。
もともと同工場は、市の横浜みどりアップ計画の中の地域緑のまちづくり事業と連携。今回、昨年4月に策定された生物多様性横浜行動計画「ヨコハマbプラン」の取り組みにも賛同し、TRネットと協力のもとで緑地の整備にいたった。
総工費は1885万円で、うち1450万円にみどり税が充当されている。
生態系回復に貢献
生物多様性をテーマに整備された緑地には、約200種類の植物を植栽した。鶴見川流域で自然保護活動などを行うTRネットの監修で造られたビオトープは、池と緑の二つ。池のビオトープには、ヨコハマメダカやホトケドジョウなどの絶滅危惧種に加え、トンボ類の生態系強化のための環境を整えた。
3日に行われた落成記念式典で講演した岸代表は、「キリンのビオトープは、都市生態系の回復や維持などに貢献する」と話した。
地域も歓迎
同工場の緑地部分は一般開放されており、自由に出入りすることができる。
今回の整備について、生麦第二地区連合会の牛頭春雄会長は、「この辺にはこうした緑が少なく、ありがたい。子どもが安心して遊べるし、地元の散歩コースとしてもいい」と歓迎した。
同工場は「地域や学校と協力してイベントなども企画したい」と、今後の活用法も検討していく構えだ。また、毎週日曜日に緑地を使った新プログラム「自然の恵みを感じるツアー」を開始した。詳細は【電話】045・503・8250
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