遅刻減る聖ヨゼフ小 親の携帯に登下校情報 4月から本格稼働へ
聖ヨゼフ学園小学校(芝田伸之校長/生徒数465人)は、児童の登下校時間などを管理し、保護者の携帯に情報を送るシステムを導入した。全校で3月まで試験運用し、4月から本格稼働する予定だ。
システムは、児童が登下校する際にカードをかざすと、その時刻と共に「登校しました」「下校しました」というメールが、指定の携帯電話に届く仕組み。
登下校の管理のほか、学級閉鎖になった際の児童の体調確認、交通機関が乱れて下校できない際に、保護者が迎えに来ることができるかどうかなど、児童の安全に関わること全般について保護者と学校がメールでやりとりできる機能も持つ。「自宅の電話を使った連絡網よりも効率的に対応でき、迅速に児童の状況を把握できる」と同校の萩野友紀教諭は話す。
震災時携帯使えず
システムには、災害時にネット上でやりとりできる掲示板機能もある。同校は、東日本大震災の教訓からこの機能にも注目した。
同校の児童は、半数以上が市外あるいは県外から通学している。「(通学時間が)長い子だと1時間半ぐらいかけて来る」という。
そのため、以前から保護者の防犯や防災に対する意識は高く、ほとんどが位置情報を把握できるGPS(全地球測位システム)付携帯電話を子どもに持たせているという。
しかし、東日本大震災では、電話はつながらず、メールも届きにくい状況に陥った。同校は「携帯に依存しないもう一つの連絡手段」として、導入を決めた。
試験運用を始めると、思わぬ効果も出てきた。「登校時間が保護者に連絡されるので、いつも遅刻ぎみだった児童が時間通りに来るようになったという先生もいる」という。萩野教諭は、「保護者の安心感は上がっていると思う。今後も児童の安全確保に努めたい」と話していた。
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