駒岡在住金指さん 視覚障害者スキーを記録 クラブ支援で写真集
駒岡在住のアマチュアカメラマン・金指栄一さんが、視覚障害者らで作るスキークラブを撮影した写真集『風を切って滑りたい』を発表した。売り上げの一部は同クラブに寄付する。金指さんは「視覚障害者がスキーにふれる機会を増やしていきたい」と話す。
金指さんは、カメラ歴30年以上のアマチュア写真家。これまでに、生麦魚河岸の商人たちをとらえた写真集も出版している。
『風を切って滑りたい』は、視覚障害者を中心に参加するスキークラブ「だいすきークラブ」に出会ったことがきっかけ。同クラブは、金指さんも所属する神奈川県スキー協議会の加盟クラブだった。「視覚障害者が滑るってすごいと興味を持った。彼らも風を切って滑る爽快感を感じると聞き、記録に残すことで、他の視覚障害者にも気持ちよさを味わってもらう機会を作りたかった」
ガイド確保も
撮影は、昨年長野県・白馬のスキー場で行われた。当日は、視覚障害者や知的障害者、また障害者の滑走を導くガイドなど約50人が参加した。視覚障害者は、前や後ろにガイドについてもらい、「右、左」と進行方向の指示を受けて滑る。
金指さんは、この視覚障害者とガイドのやりとりを特に注目して撮影した。「スキーヤーとガイドの信頼関係や、『上手くなりたい』『上手くなってもらいたい』という両者の熱意を撮りたかった」という。
視覚障害者が滑るのに、ガイドの存在は欠かせない。しかし、ガイドを雇う金銭的な負担などから確保が難しいという。写真集は、ガイドの成り手を増やす願いもこめられている。「実際に滑る姿を見て、私だったら絶対にできないことをやっていると改めて思った。ハンディを持ちながらも滑りたいというエネルギーや思いはガイドなしには活かせない。視覚障害のスキーヤーはもちろん、ガイドが増えるきっかけにもなれば」と金指さんは話している。
1冊500円。うち100円は「だいすきークラブ」のカンパに充てる。注文・問合せは、金指さん【携帯電話】090・7631・1749。
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