市政報告 鶴見を想ふ 横浜市会議員山田一海
小学校の教室不足解消へ
鶴見区は今、工場跡地などへのマンション建設が増加しており、人口が急増しています。昨年7月、国土交通省が発表した市内分譲マンション着工戸数データによると、昨年上半期のトップは鶴見区で、その数は920戸。一昨年同期が600戸と、ここ数年で多くの転入者が鶴見区民になっていることがわかります。
人口が増えることは、地域経済やまちの活性化にとっても喜ぶべきことです。ましてや、マンションに住まれる方々の大半は若い世代。少子高齢化が叫ばれる現代社会において、活力に満ちた若い年代の人たちが多くのなるのは、地域にとってもありがたいものだと思います。
一方、マンションは一カ所に急激な世帯増加をもたらすため、建設された地区の世代別人口が、他地域に比べて偏ることが考えられます。特に30代〜40代の家族が多く住むマンションの場合、小学生から中学生までのいわゆる学齢期の子どもたちが増えます。
それにより問題となるのが、学校の教室不足です。現在、区内には22の公立小学校がありますが、市教育委員会の推計によると、そのうち6校で数年後には教室が足りなくなる予想が出ています。いずれも主たる要因は、学区内に大型マンションが建設されたことによるものということです。
もちろん、マンション建設や、そこに住む人たちには何の非もありません。教室不足により、未来ある子どもたちの教育に支障が出ることだけは、避けなければなりません。
市場小で着工
推計の中で、最も不足が予測されているのは、市場小学校です。同校ではすでにプレハブ校舎で急場をしのぐ形となっていますが、今年度、学級数24に対し、一般学級の教室数は25。来年度には27学級になるとされ、不足に転じます。
さらに2019年まで増加を続け、現在の倍以上に増えると予想されており、これまでも市に対して早急な対応を求めてきました。
そうした中、昨年11月、ようやく同校の校舎増築に向けた工事が開始されました。まず今年度は、校庭横にあるプールの屋上移設を実施。来年度には増築工事が着工され、再来年度の使用開始を予定しています。
他校も準備
鶴見会館の跡地の一部を学校用地として取得した鶴見小も、17年から教室不足が予想されています。同校も市場小同様、増築工事を実施した上、プールを屋上に設置して教室数確保と校庭維持を行います。
また、新鶴見小、東台小も校舎増築が行われる予定で、いずれも15年に着工が開始されます。
このように、小学校の教室不足は、現状で何とか回避されようとしていますが、ある程度予想が出来ていた事態だけに、市の対応が遅れていると言わざるを得ません。まだ手つかずの学校も含め、子どもたちの教育環境がしっかりと保たれるように、今後も市へ皆さまの要望を伝えてまいります。
将来の利用法を
さらに、少子化が進む長い将来をみると、この教室不足の問題は、同時に空き教室増加という課題も持ち合わせています。今のマンション建設が終息すれば、おのずと児童数は減少。増築分が空き教室となることは容易に予想できます。
そのため、今の段階から利活用について協議し、学校はもちろん、地域にとってもより良い利用法を模索していく必要があります。その点についても、学校・地域のためになるように、励んでいきます。
生見尾踏切立体横断施設進捗に尽力
昨年8月、痛ましい死亡事故が起きた生麦の生見尾踏切で、市による立体横断施設建設の検討が進んでいます。
先日行われた市会定例会の中で、市は「JR側に工事費負担や踏切警備員の配備延長を求めていく」との意向を示しました。
この問題は、大切な人命がかかったものですが、施設建設にあたっては様々な立場の方々がいるため、地元の意見を集約することが重要です。その意味でも、今後も皆さまの要望を受け止めていきます。
山田一海
横浜市鶴見区寺谷1-3-2
TEL:045-584-3505
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