鶴見区医師会運営の区在宅医療連携拠点「さわやか相談室」の出張相談窓口が、4月18日、済生会横浜市東部病院=下末吉=に開設された。運営法人を越えての連携は珍しく、関係者らは「病院から在宅までの切れ目がなくなれば」と、地域における医療・介護力の向上に期待を込める。
さわやか相談室は、2013年に医師会在宅部門が独自に設置。区民からの医療や介護の相談受付のほか、事業者向けには地域の医療資源などの紹介を行ってきた。昨年、市から委託を受け、区在宅医療連携拠点として機能を強化。病院とかかりつけ医を結び、医療や介護事業者間の連携を深めるなど、地域のコーディネート役を務めてきた。
これまでの拠点は、区医師会館内に設けられており、主に電話での相談受付だったが、2カ所目となる東部病院は対面式となる。同会は、今回の開設にあたり、ケアマネジャー資格を持つ専任スタッフを1人増員し、3人体制とした。
国の医療費抑制背景に
区医師会と東部病院が連携する背景には、国が進める医療費抑制の政策がある。入院期間を短くし、在宅医療・介護へ促すというものだ。
だが一般に、医療機関から在宅への移行は、退院が決まったあと、患者の状態により在宅医療や介護方針を考え、地域の事業者を選定することがほとんど。その中で今回、病院内に地域の医療・介護資源を熟知する相談窓口ができたことは、双方にメリットとなる。
同院副院長を務める熊谷雅美看護部長は、「入院の時点で在宅までの道筋がわかる。退院後に自分がどうなるかわかれば、不安解消にもつながる」と話す。
一方、区医師会在宅部門を統括し、相談室の専任スタッフでもある栗原美穂子さんは、「わかりづらかった院内の情報が入りやすくなる」とし、在宅の入口の段階で最適なサービスを提供できると説明する。
受付は週3日
相談受付は月・水・木の週3日間で、時間は午前10時〜午後2時まで。相談室のみの利用も可能だ。在宅医療や介護全般、医療機関の相談をはじめ、健康相談なども受け付けている。
栗原さんは「地域にこうした窓口があることで、安心に感じてもらえれば。気軽に相談してほしい」と呼びかけている。
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