県政報告【8】 社会の「彩り」尊重を 県議会議員 共産党 木佐木ただまさ
開かれた議会へ
2018年第3回定例会より、本会議だけでなく各委員会でもインターネット中継が開始されました。現在、神奈川県議会の委員会傍聴は許可制のため委員会開始前に申し込みをしなければ傍聴できないなど、まだまだ改善の余地はありますが、開かれた議会に向けて大きな一歩となりました。
引き続き、県民に開かれた議会に向け取り組んでいきます。
そして、今回の厚生委員会では、自民党衆議員の「生産性がない」旨の雑誌への寄稿で多くの非難がなされたLGBTに関して質疑を行いました。
多様な社会を
ある調査によれば、当事者の方が、自身の性的指向や性自認を自覚する年齢は約半数が小学校入学前で、約9割が中学生の時には自覚をするとのことです。幼少期に社会や周りから自身の価値観を否定されるようなことがあれば、深く傷つくこととなります。まして、傷ついている子どもが児童養護施設や一時保護所でさらに傷つくことはあってはなりません。
昨年8月、厚労省は児童養護施設等でのLGBT等当事者の児童生徒に対する配慮を求める通知を発出しました。これを受けて神奈川県でも職員を対象にした研修の充実を図ることを求めました。
子どもたちの養育をするうえで重要な役割を担っている里親制度について、法律は同性カップルが里親になることを何ら禁じていません。海外では、性的虐待を受け男性恐怖症になってしまった女児に対して、女性カップルの里親に養育をお願いするなどの対応も取られています。
日本ではまだまだ役所などでも誤解されている例が散見されるため、子どもの養育環境の選択肢を保証する観点からも、希望する同性カップルが里親になれるように周知することを求めました。すべての子どもが健やかに育まれる社会環境が築かれるよう尽力していきます。
「違い」認め合って
10月14日鶴見駅東口において、これまでヘイトスピーチと思われるような宣伝活動をしてきた団体とそれに抗議する市民の方が多く集まり、一時騒然となりました。
鶴見区は外国籍県民の方も多く、多文化共生を実践してきた街です。その鶴見でヘイトスピーチは許されないとアピール宣伝を行いました。
神奈川県は、津久井やまゆり園の事件を受けて、改めて共生社会の実現を目指すことを誓った「共に生きる社会かながわ憲章」を策定しました。価値観や文化が違うことで、困ったり、不安になることもあるかと思います。しかし、こうした「違い」を排除して解消するのでは共生社会とは言えません。一人一人の違いは社会の「彩り」です。互いの「色」を認識し、尊重しあうことが真の共生社会だと私は考えます。
憲法の基本的人権の尊重がしっかりと果される社会になるよう、行動していきます。
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