山崎北野神社の管理を行う「山崎共有会」の代表を務める 内海 勉さん 山崎在住 75歳
「末永く親しまれる神社に」
○…山崎地域の鎮守として親しまれている山崎北野神社。ここの管理や整備を担う「山崎共有会」の代表を務める。一昨年から境内の整備を進め、昨年夏には老朽化していた鳥居の建て替えを実施した。「神社は私の人生の一部。装いが新たになると気分がいいね」と穏やかに語る。
○…山崎で生まれ育った。「周りは畑と山ばかりで、その中でいつも遊んでいた」と振り返る。大学卒業後は都内の金融機関に就職するも鎌倉から通う生活を崩すことはなく、結婚後も地元で家庭を築いた。48歳のときに両親が他界してからは遺された畑で農業にも携わるように。現在は「自分が楽しむ分だけ」と家庭菜園で多種類の野菜を育てている。「友人知人におすそ分けすると喜ばれるんだよ。それがうれしくて」と白い歯を見せる。
○…北野神社の管理を担う共有会の役員に５年前に就任した。同神社があるのは標高63ｍの丘の上。参拝するには２００段以上の石段を上がらなくてはならない。水道や電気も通っておらず、毎年９月に行われる例大祭の「湯立神楽」に使う水を運ぶのも一苦労だった。そこで思いついたのが、地元消防団に消火訓練を実施してもらう、というアイデア。訓練に合わせて祭事用の水も団員たちに運んでもらった。また祭事中に掲げる旗の掲揚器を木製からアルミ製に変更、これまで７人がかりで行っていた掲揚を１人でも出来るようにした。最後に老朽化した鳥居を建て替え、「祭事の準備もしやすくなったし、今後も末永く地元の人に愛される存在であり続けて欲しい」と満足気に笑う。
○…かつて駆けまわった山野の在りし日の姿を残している中央公園を散策するのが日々の楽しみ。「しいたけを採ったりしたのが懐かしい」とほほえむ。大の巨人ファンでシーズン中はテレビ観戦を欠かさない。「母校の中央大学出身の選手は特に応援しているよ」と朗らかに語った。
