鎌倉版 掲載号:2017年5月19日号 エリアトップへ

絵本『えのでんタンコロ』の原画展を開く 倉部 今日子さん 稲村ガ崎在住 58歳

掲載号:2017年5月19日号

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江ノ電に魅せられて

 ○…祖父と孫、それぞれの視点から見た現代と昭和30年代の江ノ電や街の風景をあたたかいタッチで描いた絵本『えのでんタンコロ』を昨年夏に出版した。5月20日(土)、御成町に開設する「水平線ギャラリー」のオープニング企画の一つとして原画展を開催する。「半世紀にわたって様々な人の想いを乗せて走り抜けたタンコロから、江ノ電の歴史や魅力を伝えることができれば」と意気込みを語る。

 ○…新潟県出身。子どもの頃からモノづくりやアートが好きで、都内のデザイン会社に就職した。写真家である夫と結婚すると、作品の撮影もかねて1年ほどアジアの辺境を放浪したという。「今でいうバックパッカー。とても刺激的な経験で、その後の生き方や考え方に大きな影響を与えてくれました」と懐かしそうに振り返る。吉祥寺から鎌倉へ移り住んだのもこの時期。旅先で出会ったイギリス人カップルが材木座に住んでおり、訪問したことがきっかけだったという。「海と山があって、東京からもちょうどいい距離。モノ作りをするにはぴったりな場所だと思いました」。

 ○…絵本作家として活動する原点は娘の出産だった。「子育てをしながらでも、作品を通じて自分を表現したかった」と銅版画を学ぶようになり、これまで絵本など数々の作品を発表、個展も開いてきた。自宅のすぐそばを走る江ノ電を題材に、『えのでんタンコロ』を描きはじめたのは4年前。図書館に通いつめ、当時の街並みを忠実に再現した。「この確認作業が大変だった」と苦笑いするが、車両の資料や時代背景などについて調べを進めるなかで、ますますその魅力にのめり込んだ。

 ○…今春、娘が就職し親元を離れた。ギャラリーオープンには「第2の人生のスタート」という意味合いもあるようだ。「次は自然の美しさを伝える絵本を作りたい」。新たな出会いを楽しみながら、これからも自分なりの表現を続けていく。

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