神奈川県押花倶楽部の事務局長を務める 丸山 稚香子さん 城廻在住 42歳
押花が人生の転機に
○…創立20周年を迎え、6月4日(土)まで日石横浜ホールで「第4回神奈川県押花芸術展」を開催している神奈川県押花倶楽部(市内大船)の初代会長。現在は子育てをしながら事務局長として押花の活動をバックアップしている。
○…「美味しそうな苺のリースが押花との出会いだった」。専門学校の文化祭のチラシに載っていたリースの写真を「素敵だな」と毎日の様に妹に話していたら、代わりに問合せや段取りを行ってくれて文化祭に行くことに。「引っ込み思案過ぎて横浜に出掛けていくことさえ嫌で嫌で仕方なかった」と当時を振り返る。その展示会がきっかけになり、押花アーティストでNHKのテレビ番組「おしゃれ工房」などに出演した杉野宣雄氏による杉野押花研究所にスタッフとして入ることになった。「展示会でも全て妹が代わりに話してくれた。妹のおかげで押花の世界に入れた」と話す。
○…杉野氏をサポートしながらどんどん押花の世界に没頭。研究や作品制作を行う傍ら講師として人前に立つように。極度のあがり症で「初めの頃は、話そうと思っていたことのうちの1つは話しそびれてしまっていた」。こうして押花に関わり続け、同会の会長を務めるまでになった。事務所には押花に関わる人が集まり技術の講習や材料となる花の交換で学校のような賑わいがある。「押花は癒しの世界。年齢に限らず幅広く色々な方に楽しんで欲しい」と語る。
○…「押花は人生の転機だった」と振り返る。現在は会長を母親に譲って押花制作の一線を退き、やんちゃ盛りの3歳の息子の子育てに奮闘している。最近では「押花がお母さんの仕事だって分かってきたようで、制作しているときは花に触らなくなった。展示会のこともよく分かっていて会うお客さんにチラシを配っている」と母親の表情を見せた。「花の美しさが分かる優しい子に育って欲しい」と微笑んだ。