「邪馬台国はどこにあったのか?」―瀬谷区五貫目町在住の並木伸裕さんが昨年12月、著書「水行十日邪馬台国へ 一歴史愛好家の私論」を自費出版した。
同書は、「九州説」と「畿内説」、諸説ある”邪馬台国論争”について、歴史愛好家の一人として疑問をぶつけた一冊。並木さんは「邪馬台国の所在を説明する唯一の文献『魏志倭人伝』を読むと、私はやはり九州にあったと思うんです」と話す。著書の中では、魏志倭人伝の解釈に触れながら、実際に自身が足を運んだ倭人伝に記述のある九州の都市や、各地の遺跡に足を運んだ記録などを通して、邪馬台国の所在地に関する考察が書かれている。並木さんは「日本で初めての国とされる邪馬台国がどういうものであったのかを考えたい。考古学の発展を願って書きました」と話す。
並木さんが邪馬台国について知識を深めるようになったのは会社を退職してから。以前松本清張の「古代史疑」を読んでから邪馬台国について関心を持っていたが、「退職して時間ができたことで、遺跡に行き、文献を読み、講演会に行くようになりました」と話す。一昨年、自身に胃がんが見つかり、「書かなければ」との思いに駆られたという。術後、治療を続けながらそれまで書き溜めていた取材メモをまとめ上げ、一冊の本に仕上げた。
A5版72頁。1000円。問・並木さん【電話】045・921・4185
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