3月上旬、守屋さんのビニルハウスのトマトの苗が、黄色い小さな花を咲かせた。ハウスの中では、1回目の花が咲いたところに、すでに小さな緑色のトマトの実がなり始めている。花が咲いたのを合図に、1月から一つひとつポットで育てていた約870個の苗を、別のハウス内の耕した畑に植え付けていく。取材した3月半ばは、ちょうど2回目の花が咲き始めた頃だった。
花が咲くと、その一つひとつに成長調整剤を手作業で噴霧していく。「ハウス栽培だと外のように風がないから受粉がうまくいかないのか、この作業をしないと実がつきにくい」という。
畑に植え付けて収穫の時を待つこの時期は、途中で生えてくる小さな枝を省いていく「芽かき」という作業をする。きれいに1本の軸で上に伸びていくようにするためだ。4回目の花が咲く頃、ハウスの上部に針金を張りめぐらせ、伸びていくトマトの軸を紐で結んで、上へ上へと成長できるように支える。
最初に実った実が熟し、収穫するのが5月20日頃。その頃には、トマトの木も大きく育ち、170cmほどに成長している。「霜にさえあたらなければ、順調に育つ」と守屋さん。「ハウス内を25度前後に保つよう、温度管理にも世話を焼いてます」と話す。
トマトを育てているハウスの隣では、ナスやカボチャ、赤しそ、スイカ、ズッキーニ、ししとう、ピーマン、ニラなどの育苗が始まっている。ハウスの目の前にある畑では、さやえんどうやスナックえんどう、空豆の青々とした葉が顔を覗かせている。寒い日が続く中にも、畑ではすでに春が始まっていた。
守屋さんの野菜は、本郷の直売所で販売している。月・水・金曜の午後2時〜6時頃まで。祝日は休み。瀬谷区本郷3の3周辺。
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