復興を象徴する水族館として昨年7月、宮城県に誕生した「仙台うみの杜水族館」。三陸の海を再現した水槽や被災地域の観光・物産の発信スペースなどを整備し、未来へ向かう東北の姿を示している。
手がけるのは「横浜・八景島シーパラダイス」などを運営する横浜八景島(布留川信行社長)だ。「自分が死ぬまで支援に行ったとしてもあと何年か。継続的な支援がしたかった」と布留川社長。発災直後から義援金や物資供給を行う中、観光地の甚大な被害を知るや否や宮城県庁へ。同業の観光を、強みである水族館という形で支援しようと動き出したのは同年秋だった。
設立は地元企業6社と連携。閉館する地元水族館の生物を引き取り、飼育部門の業務委託も決めた。スタッフはほぼ地元住民だ。「地域に根差し地域の人と共に乗り越えるのと、横浜からたまに支援するのでは違う。現地にいればいつでも様々な方法で応援できる」
次に目指すのは、地域の施設として復興の先頭に立つこと。地元の大学や企業、水産との連携も強めたい。街の整備は進んだが「これからが正念場。地域性を考えて活性化し、いきいき暮らせる地域をどうつくるか」と訴える。同時に、人々の脅威へと変わってしまった海の恵みや魅力を伝えていく。「各々の強みや力を生かせば、その重なりが復興の近道になるのでは」。果たすべき使命を全うする。
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