県高校軟式野球の春季大会決勝が5月8日に行われ、横浜隼人高校=阿久和南=が三浦学苑を制し、9年ぶり7回目の優勝を果たした。冬の間重点的に取り組んできた「走塁」が勝利につながる形となった。
同校は1回裏、相手に先制を許したが、3回表に林幹太君(3年)が本盗に成功し逆転。8回には中西敦洸君(3年)の適時打で1点を追加した。相手の追い上げを振り切った同校が3対2の接戦を制し、22チームの頂点に立った。
決勝戦は、同校がこれまでの練習で意識してきた「走塁」が得点につながる展開となった。昨年の県秋季大会ベスト8という結果を受け、改めてチームの戦略を練り直したと話すのは、昨年夏に就任した林亮太監督。具体的な方向性を探ろうと、選手のみでのミーティングを指示。その中で出てきた意見は「走塁を中心にやっていきたい」というものだった。冬の間、走り込みを行うなど量をこなし感覚を身に付けたほか、試合の動画を見返すなどして研究を重ねていった。
今大会を振り返った長尾暢仁部長は、「初戦以外は先制された。守備のミスで相手に点を取られることも多かった」と反省点を挙げながら、選手たちの粘り強さを評価。「軟式はヒットが出づらく、大量得点も難しい。今回は気持ちを切らさず、しっかり点を取ることができた」と諦めない姿勢を称えた。試合が終わるごとにミスを見直し、「走塁」の意識を繰り返し確認。その結果、決勝では5盗塁を決め、粘り勝ちを果たした。
「大会を通してチーム内は前向きな雰囲気だった。点数を取られても取り返せると思っていた」と野間康平キャプテン(3年)。意識してきた「走塁」が本番で実を結んだことについて、川野雅人君(3年)は「練習の成果が出て、神奈川県で1位になれたことは自信を持っていいと思う。ただ、過信をしないように今後も練習を重ねていきたい」と謙虚に次を見据える。
応援を力に変え
周りの応援も大きな力になったという今大会。決勝戦には選手たちの保護者や学校関係者、硬式野球部員らも球場に駆け付け、選手たちに声援を送った。「ほかの部活の人たちが来ることはあまりない。嬉しかった」と中西君。応援を力に変えて、「関東でも優勝を目指す。この勢いを止めないようにしたい。普段の生活も引き締めていく」と野間キャプテンは意気込んだ。
同校が出場する「第64回春季関東高等学校軟式野球大会」は本日19日、千葉県総合スポーツセンターで開幕する。
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