国立代々木競技場第二体育館で5月28日に行われた「国際F.S.A拳真館ワールド空手グランプリ2017&全日本Jr.ジュニア空手道選手権大会2017」一般男子上級中量級の部で、三ツ境在住の早野勇輝さん(27)が2位に輝いた。
「教え子たちに刺激を」
この大会は、「空手のルールは様々あれど空手はひとつ」というスローガンを掲げ、直接打撃制のフルコンタクト空手や防具付き空手、型など、全6部門で戦うもの。早野さんは今回、フルコンタクト空手の部で参加した。
早野さんが大会に出場するのは5年ぶり。2012年に全日本空手道選手権大会で優勝後、自身が立ち上げた「勇輝道場」を中心に指導者として活躍。競技者としての第一線からは退いていた。今回出場を決めた経緯について、「良い結果を持ち帰り、道場の子どもたちに刺激を与えたかった」と早野さん。大会出場はサプライズにしたかったといい、周囲にもほとんど話していなかったという。
昨年12月から練習を本格化。平日は医療関係の仕事をし、指導者としての活動と並行しながら個人の稽古に励んできた。さらに、タイで行った2週間のムエタイ修行も自信に。「体格の大きい外国人選手と練習することで、自分の技術が通用することも分かった」と、手応えを感じたと話す。
フルコンタクト空手は反則箇所を除いて突き、蹴り、肘打ちなどを瞬間的に決め、相手を3秒以上ダウンさせるか、相手が試合続行不可能となった場合、勝利となるルール。早野さんは準々決勝でイラン代表選手と戦い、判定勝ち。準決勝は日本人選手と対戦し、相手の反則で試合が一時中断。試合再開後、残り2秒のところで後ろ回し蹴りを繰り出し、KO勝ちとなった。迎えた決勝の相手は、体格の大きなロシア人選手。準決勝で痛めた左足が腫れ上がり、体の自由が利かない中で相手の反則なども重なり、最終的には途中棄権を選択し、2位という結果となった。
今回の戦いを振り返った早野さんは、「思ったよりブランクを感じることはなく、周りからも5年前より強くなったと言ってもらえた。何より、良い結果を報告できて安心した」と笑顔で話した。道場の子どもたちに結果を報告すると、皆喜んでくれたという。
今後は選手として、引き続き世界で戦っていきたいとしながら、「空手家として、日本の伝統文化を発信していきたい」と早野さん。12月には和太鼓奏者やダンサーらと舞台に立ち、表現活動を行う予定。選手・指導者・表現者など、さまざまなフィールドで活動を行っていきたいとしている。
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