防災の日となった9月1日、関東の九都県市(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・横浜市・川崎市・千葉市・さいたま市・相模原市)による合同訓練の一環として、区内駒岡にある防災船着場を活用した救援物資輸送訓練が実施された。
合同訓練は、政治や経済機能が集積する九都県市において、地震などの大規模災害が発生した際に被害を最小限に抑えようと行われているもの。33回目となった今年は、みなとみらいや山下公園周辺を会場に実施された。
今回は、各都市から受け入れた救援物資を陸路と鶴見川を利用した海路を活用し市内へ輸送する訓練を展開。海路では、駒岡防災船着場が活用された。
区民ら1千人参加
鶴見区は実践的な輸送訓練を受け、救援物資を受け入れる地域防災拠点4カ所(駒岡小、平安小、寺尾中、市場中)を開設。行政や関係団体、各拠点周辺の地域住民ら約1000人が参加した。
当日は、みなとみらいの耐震強化岸壁から京浜河川事務所が所有する船舶で物資を輸送。駒岡防災船着場からは市が協定を結んでいる流通業者のトラックで駒岡小へ運搬された。そのほかの区内拠点には陸路での輸送が行われた。
船着場活用に課題
駒岡防災船着場は、国土交通省の京浜河川事務所が管理・運営している。今回は京浜河川と協力して訓練が実施されたが、管轄の違いや使用する船舶などの問題もあり、今年6月に改訂された区の防災計画に具体的な活用法は盛り込まれていないという。
区危機管理担当は「陸の緊急輸送路が途絶したときには有効」と評価しながらも、「(駒岡防災船着場の)活用法は市と調整した上で、京浜河川との協力体制を築くことが不可欠」と課題を挙げた。一方、京浜河川事務所からも連携強化の声があるということで、「今後はお互いに協力していきたい」と防災対策強化に向け、前向きな姿勢を示していた。
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