相談数や実績などが顕著で、他の模範となる行政相談委員へ贈られる総務大臣表彰に区内平安町在住の永井恒雄さん=人物風土記で紹介=が選ばれ、10日には京王プラザホテルで表彰式が行われた。
行政相談委員とは、地域の身近な相談員として、行政に関する苦情や相談を市民から受ける仲介役。総務大臣の委嘱を受けた全国約5000人がボランティアとして活動しており、区内には4人の相談員がいる。
総務省では行政相談制度の啓発を目的として毎年10月に行政相談週間を設定している。その期間を中心に全国で一日合同行政相談会や懇談会などの活動を展開するほか、総務大臣表彰を行っている。今回は全国から100人が表彰された。
互いの声を聴いて
永井さんは2003年から行政相談員となり、地域の声に広く耳を傾けてきた。区内相談員による相談会は定例として第2、第4木曜日に区役所であり、商業施設やイベントなどでも特別相談会を実施。顔見知りの各町内会長に声をかけ、近隣地域に限らず様々な所から電話も受けた。基本は月に2〜3件だが、特別相談会などでは4、50件に上ることもある。
相談はマンションで管理人を襲うカラスがいるので何とかしてほしいといったものや、自転車通路に建つポールを撤去してほしいというものなど様々。相談を受けても、すぐに解決するものばかりではない。地域からの声、役所側の声、双方の話を聞いてお互いが寄り添えるラインを探していく必要があるという。
会議は無欠席
もともとのきっかけは自身の子どもが通っていた平安小学校のPTA会長に抜擢されたこと。「受けたからにはきちっとやる」の精神で、会社員だった当時は東京に通勤し多忙だったにも関わらず、一度も会議を欠席しなかった。会長就任を皮切りに民生委員・児童委員、鶴見警察署少年補導員などを務め、地域に深く入り込んでいき、その活躍ぶりが評価され、行政相談委員に任命された。永井さんは「個人的なものや、ほんの些細な問題でも相談してほしい。鶴見のために役に立てれば」と話した。
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