環境活動を行う市民団体「アースgreenつるみ」が、鶴見区の協力のもと、7月2日から月に一度、鶴見区役所で廃食油の回収を開始する。回収した廃食油はバイオディーゼルオイルにリサイクルされ、燃料として活用される。庁舎での回収事例は市内でほかになく、関係者らは「環境への意識向上につながる」と期待を込める。
同団体は、文化と環境をテーマとして毎年5月に行われる三ツ池公園フェスティバルで、7年ほど前から廃食油の回収を実施。その際のアンケートでは「身近な場所」「定期的に」という声が多く寄せられていた。
区役所での回収が実現したのは、昨年10月に企画した講演会がきっかけだった。講師に、今回、回収からリサイクルを担う信愛エナジー合同会社=泉区=の朝比奈巖さんを招いた講演会に、区職員も参加。その後、同団体が区と交渉を重ね、会場提供にいたった。
脱温暖化などの環境の取組を推進する区は、「廃食油のリサイクルという面だけでなく、区民の環境に対する意識醸成にもつながる」と歓迎する。
月に一度、定期に
回収は毎月第一月曜日の午前9時半〜正午まで実施。第一回目は7月2日となる。回収可能なのは食用のみで、使用済み、期限切れは問わない。ペットボトルなど、ふた付きの容器で持参する。
回収後の廃棄が懸案となっていた容器については回収せず、再度廃食油を溜めるために持ち帰ってもらうことで環境を保護する形とした。
朝比奈さんによると、廃食油約1リットルで賄える電力は、家一軒分。同社がエネルギー資源化し、温室などの燃料に使われるという。
例は川崎の取組
同団体が目ざすのは、市内で150カ所以上の回収場所がある川崎市の取組だ。廃食油再利用の取組「かわさきかえるプロジェクト」が2005年から開始され、行政も協力しながら市内7区に波及している。
同団体メンバーは「まずは第一歩。身近な場所だとハードルも下がるはず」と参加を呼びかけている。回収に関する問合せは、加藤さん【携帯電話】090・3573・9233。
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