仲通などで活動する琉球舞踊教室「鶴之会」(野原千鶴会主=人物風土記で紹介)のメンバーらが9月22日、福島県で沖縄芸能交流会を開く。会場は、福島第一原発の事故後、浪江町などからの避難者140世帯が住む仮設住宅。手作りストラップ「福ちゃん」も配布し、「福島を忘れない」というメッセージを届けたいと、同会は準備を進めている。
鶴之会は、区内出身の野原会主が2001年に設立。子どもから80代まで約40人が所属し、区内外で練習や公演を行っている。
福島訪問は、福島出身者が同会にいたこともあり、東日本大震災以前から、野原会主があたためていた夢だった。現地での公演を考えていたが、なかなか開催に至っていなかった。
東日本大震災が発生すると、福島への思いはさらに募った。野原さんは、福島出身メンバーなどに現地訪問を相談。一度きりの公演ではなく、地道な支援活動として何ができるかを模索し続け、震災から4年後、実現に至った。
「実際に福島に行って、何ができるのかを知り、つながりを持ちたい」と同会は話す。
ストラップに思い込め
訪問企画は「福ちゃんプロジェクト」と名付けられ、準備が進められてきた。
「福ちゃん」とは、同会メンバーらが、沖縄の伝統工芸「紅型」などのハギレを使って手作りしたフクロウのストラップ。仮設住宅の避難者と、プロジェクトの資金として募金に協力してくれた人へ配布するため製作している。
「福ちゃん」は支援者と被災者をつなぐ願いが込められている。「同じものをいつもお互いが身に付けることで、『忘れないよ、そばにいるよ』という思いが伝われば」とメンバーは思いを語る。
公演目ざす
当日は、琉球舞踊や伝統的な琉球の衣装「琉装」体験など、沖縄ならではの企画を通して交流する。今後は、仮設住宅訪問を継続し、福島での公演を目ざす。「少しでも元気を与えたい」と同会は意気込んでいる。
募金やストラップ作りの協力も引き続き呼びかけている。プロジェクトについての問合せは、喜屋武さん【携帯電話】090・9382・5308、仲間さん【携帯電話】090・3546・7822。
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