平安町町会(河西英彦会長)の2カ所目となる会館がこのほど完成し、4月13日、地域住民らに披露された。単一町会で会館を2つもつのは市内でも珍しいという。河西会長は「最初の会館とともに、ニーズに合わせながら柔軟に利用していく」と話す。
第二会館の名称は、「令和・防災福祉ふれあい館」。住民から愛称を募り、新元号、防災福祉の拠点、ふれあいの場の3つの意味を込めて名付けられた。
第一会館の目の前の土地に、総床面積172平方メートルの地上2階建て鉄骨ALC造で建設。1、2階にトイレを設置。エレベーターも完備する。補助金などはなく、町会費の積み立て分や、寄付などでまかなった。
施工を担当した同町会の(有)菊地建築店によると、液状化対策のため通常よりも多い杭を打っており、耐震性を高めた造りになっているという。
近隣自治会の関係者らは「1カ所でも大変なのに、2カ所は聞いたことがない」とその珍しさを強調する。
変わるニーズに対応
第一会館は、2000年1月に開館。当時、幼児が増加していたことから、キッズルームなどに活用しようと建てられたものだ。
この間、地域の拠点としてさまざまな形で利用されてきたが、「だんだんと手狭になり、時代とともにニーズも変化した」と河西会長。幼児から小中学生へ支援対象の転換や、増加する高齢者のための居場所づくりなどが必要となっていた。
加えて、防災面にも配慮。1階部分など低い場所にあることが多い防災備蓄庫を、第二会館の2階に設置する予定。大雨などの氾らん時、多摩川で1・5m、鶴見川で1mという同町会エリアの浸水予測にも対応可能な状況にしていく。
小学生向け強化
新会館では横浜市の委託を受けた介護予防・生活支援サービスとして、高齢者を対象としたサロンをスタート。今後は、近くの市場小・中学校、平安小学校、鶴見総合高等学校とも連携しつつ、小学生向けの企画として、学習支援と子ども食堂を検討しているという。
落成披露会には、市場地区の自治会町内会関係者や鶴見区役所担当者などが出席。新たな会館の門出を祝った。
河西会長は、たくさんの協力のおかげと謝意を示したうえで、「これからが正念場。せっかく作った会館をしっかり運営していかなければ」と気を引き締めていた。
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