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医療法人社団 武内歯科医院 感染症に備える歯科の役割 歯とお口のコラム【1】
海老名・座間・綾瀬版
公開：2020年5月29日
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院内は最新医療用ヘパフィルター空調が稼働
未曾有の感染惨禍は私たちの生活に大きな爪痕を残しましたが、それでも感染爆発は避けられたと感じています。まさに私たちの盤石な衛生基盤の証です。これに関連して、感染症拡大下での歯科の役割をシリーズでお伝えしていきます。
口腔細菌を管理すべき必要性
今回お伝えするのは、「口内の細菌を減らしておくとウイルス性の肺炎が重症化しにくい」という事です。
お口の衛生状態が悪化して歯周病菌の数が増加すると、ウイルス感染によって損傷した肺の組織に細菌が入り込み、合併感染して肺炎が重症化してしまいます。
お口の細菌を減らすための舌磨き、歯の表面の細菌の皮膜(バイオフィルム)を減らすことで、ウイルス性肺炎の重症化を予防できるのです。外から帰ったら手洗いうがいも有効ですが、これに歯磨きと舌磨きの習慣を加えましょう。
舌の上には新型コロナウイルスが取り付く時に使うＡＣＥ２という受容体(ある物質が結合する部分)が多くあり、ここから感染が起こります。感染の症状として味がわからなくなることが知られていますが、これは味を感じる味蕾がウイルス によって破壊されるため起こると考えられます。
感染拡大が小休止したこの時期に、細菌の温床である歯周病や、舌を除菌して、栄養摂取に支障のないお口を整備し、冬のインフルエンザと新型コロナウイルス感染に備えるのが大切です。
次回は栄養摂取のために「噛む機能を落とさず免疫力を維持する」お話をご紹介します。
(医学博士 武内博朗)
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