海老名市が実施した調査で、「家族を世話している」と回答した中学生が85人いることがわかった。別の調査では「ヤングケアラーと思われる子どもの数」が116人いることも分かった。5月25日に市が公表した。
調査は昨年12月と今年1月に市が実施した。12月は関係機関の344カ所から1724人の回答を得た。1月は市立中学校の全生徒3363人を対象に調査した。
中学生への調査には3012人(89・6%)が回答。このうち2・8%(35人に1人)が「家族の世話をしている」と答えた。このうち45%が「ほぼ毎日」世話をしているとも答え、65%が世話による影響は「特にない」と答えた。74%が悩みを相談した経験がないとした。「自分はヤングケアラー?」との問いには30・6%が「当てはまる」とし、32・9%が「わからない」とした。
子どもに関係する機関に実施した第三者への調査では「ヤングケアラーと思われる子どもの数」が中学生60人、小学校高学年30人だった。全体の55%が「母子世帯」で、世話に対象は「弟妹」が38%で最も多かった。世話の内容は、弟妹の世話が最も多く、買い物、料理、掃除、洗濯などの家事が大半を占めた。
市教育支援課は「ヤングケアラーはどのクラスにもいるという認識が必要」と分析し、市子育て相談課は「数値が正確な実態を示しているとは言い難いが、支援策検討の資料となる」と、話している。
市は今回の調査結果を踏まえ、ヤングケアラーの支援に向けた「海老名市版アセスメントシート」を今年度中に作成するなど全庁横断で取り組みを進める。ヤングケアラーへの支援策を講じる上で重要となる実態把握に自治体が独自に乗り出す例はまだ少ない。
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