「鎌倉ヒルトップフェスティバル」の実行委員長を務める 大久保 多栄子さん 鎌倉山在住 64歳
楽しめる生活が一番
○…雑貨店「かまくらポケット」を鎌倉山に構えて1年。「ここを楽しんでもらえる街にしていきたい」との思いから、10月7日に「鎌倉ヒルトップフェスティバル」を初開催する。これは毎年「ハウスオブポタリー」で行われていたフリーマーケットを鎌倉山全体を巻き込んだイベントへと変化させたもの。「自然もあって、雰囲気のある良い場所だと多くの人に知ってもらいたい。何より素敵な人がたくさんいるのよ」と目を輝かせた。
○…横浜市出身。大学卒業後は保険会社に就職した。「ちょうど忙しい時代で出社から退勤まで電話も来客も途切れなかったの」と語り、快活な話術はそこで鍛え上げたという。24歳で結婚し夫が経営する電気店がある秋葉原へ。2人の子育てに奮闘する日々を送った。子どもの通う小学校では、保護者主催の講演会などで司会を務めるなど、精力的に活動した。他の保護者と一緒に文化祭で出店した際、そのてきぱきとした切り盛りを周囲が絶賛。「一度も主人の店を手伝ったことがないのに『自営業だから接客が上手いのね』と言われてびっくりしたわ」と朗らかに笑った。
○…落ち着いた生活を求めて、夫婦で鎌倉山へ引っ越したのは11年前。活動的な性格からじっとしていられず、半年もたたない内に小町通りに自分の雑貨店を構えた。その後、場所を由比ガ浜に移しビーズを主に取り扱うように。「お客様が喜ぶ顔が大好き。採算よりも納得できる品揃えを心掛けたわ」とにっこり。ビーズのブームが去るとともに店の規模を縮小、鎌倉山でこだわりの雑貨を扱う店として再スタートした。「自分が楽しめるのが一番。周りの人を楽しませることができるからね」と人生のモットーを語った。
○…休日に遊びに来る孫との散歩が楽しみ。「この間はミノムシが道路を歩いているのを見つけたの。小さな発見が多くて楽しいわ」と優しい笑みを浮かべた。