「鎌倉ドローン・パイロットグループ」を発足させた 青栁 正紀さん 七里ガ浜東在住
安全第一で活用目指す
○…ドローンの有効活用や操縦者の育成、技術向上などを目的とした「鎌倉ドローン・パイロットグループ」をこのほど、2人の仲間とともに立ち上げた。「いずれドローンが、電話やカメラのように普通に使われる時代が来る。そのためにもまずは安全ファースト。マニュアルの徹底や練習場所の確保といった課題に取り組みたい」と微笑む。
○…東京都出身。自他ともに認める「新しい物好き」で、早くからパソコンに注目しまだネット環境も十分でない頃にホームページを自作した。転機は20年ほど前。脳内に腫瘍が見つかり大手術を経験。幸い手術は成功し、リハビリに勧められたのがウォーキングだった。「市内を歩くようになると、季節によって表情を変える鎌倉の魅力のとりこになった」。独学で撮影を研究。1998年に名所や見どころを紹介するホームページ「Landscape KAMAKURA」を開設して写真をアップしたところ、たちまち評判となった。現在では市内の有名寺社からの依頼を受けて行事などの撮影もこなす。
○…「これからは動画」。そう考えていた矢先にドローンが登場し、持ち前の好奇心がうずいた。3年ほど前から研究を始め、2年前には市内十二所の寺院で行われた茅葺屋根の吹き替えを2カ月にわたって撮影、高い評価を得た。2015年12月の法改正によって飛行には国交省の許可・承認が必要となったことから、市内全域での飛行を申請。許可を受けたことを機に1月1日付で「パイロットグループ」を結成した。
○…市消防本部の要請を受け、1月25日に市内植木の久成寺で行われた消防総合訓練を記録するなど、活躍の場は徐々に広がっている。「視点を変えた鎌倉の魅力を伝えることはもちろん、文化財や遺跡の調査、災害時の活用など、ドローンだからこそできることは多い。ゆくゆくは『プロパイロット』も輩出出来たら」と意気込んでいる。