第60回鎌倉市民文化祭の実行委員長を務める 曽根 民子さん 笛田在住 68歳
「文化都市鎌倉を次世代に」
○…12月末まで開催されている鎌倉市民文化祭の実行委員長を務める。1957年に始まり、60回目の節目を迎えた同イベント。主催は鎌倉市だが、その企画運営は市民からなる鎌倉市文化協会が担っているのが特徴だ。華道展や菊花展といった展示のほか、合唱やリコーダー、民謡や演劇など、様々な団体が鎌倉芸術館や鎌倉生涯学習センターを舞台に日頃の成果を発表し、例年4万人が足を運ぶ。自身も鎌倉交響楽団の一員として10月29日(土)の舞台に立つ予定だ。「発表する人も見に来てくれる人もみんなで楽しめるものにしたい」と意気込みを語る。
○…東京都出身。小学2年生の時に「ケースを背負っている同級生に憧れて」始めて以来、バイオリンを続けている。大学卒業後に就職し、結婚。子育てが落ち着くまで一時期演奏からは離れていたが、76年、綾瀬市に住んでいたときに厚木交響楽団の団員募集を新聞で目にし「子連れでも参加できる」ことを確認、加入した。その後12年間、毎週日曜日は欠かさずに練習へ。「楽譜と指揮者の振るタクトに全神経を集中させ、みんなで良い音楽を演奏する。生活の活力の源でした」と振り返る。
○…88年に鎌倉へ引っ越した後は、すぐに鎌倉交響楽団に参加。同楽団でのマネージャーなどの経験を買われ、昨年から市民文化祭の実行委員長を務めている。1年以上前から準備に奔走しており、朝出かけて夜帰るという生活が続いたという。「家族からは勤め人みたいと言われて」と苦笑いするが、サークルや楽団ではいつもイベントの企画や運営の中心にいた。「もともと仲間たちと一つのものを作るのが大好き。苦に感じたことはありません」と充実した表情で語る。
○…3人の孫が近所におり、その成長を見守るのも楽しみだ。「鎌倉は文化薫る街。若い人たちにもたくさん参加して頂いて、この環境を次世代につなげていきたい」と笑顔で話した。