第25回大船福祉まつりの実行委員長を務める 村上 富造さん 今泉台在住 74歳
人の役に立てる幸せ力に
○…10月22日(土)と23日(日)に大船行政センターで開催される福祉まつりの実行委員長を務める。地域住民が日頃の成果を発表する展示会や模擬店、小中学生によるパフォーマンス、バザーなどが開かれ、毎年多くの人で賑わうこのイベント。「来場してくれた方々に楽しんでもらえるよう万全の準備をしたい」と意気込みを語る。
○…日本統治時代の京城府(現在のソウル)の生まれ。父の仕事の関係で幼少期を同地で過ごした後、小学校から大学を卒業するまで仙台で過ごした。大学では機械工学を学び三菱重工へ就職。日本初の人工衛星打ち上げ用液体燃料ロケット「N―I」の開発に携わり、発射台のある鹿児島県種子島へ行くことも多かったという。「主に燃料に関する業務にあたり、発射前にロケットの下にもぐって燃料が漏れていないか最終チェックをしたりしていました。徹夜が続くこともあったがやりがいのある仕事でした」と笑顔で振り返る。その後、同社の明石製作所で建設機械の開発などに携わり、定年を迎えた。
○…両親が住んでいた鎌倉に居を移したのは退職してから。妻とともにヘルパー2級の資格を取得して2人の介護にあたった。地域活動に参加するようになったのもこの時期からで「元気なうちに人の役に立てればと思って」と町内会の役員や弁当を配達するボランティアを現在も続けている。民生委員の活動は9年目を迎え、民生委員児童委員協議会の会長を務めていることから今回、福祉まつりの実行委員長に選ばれた。
○…テニスや野菜作りなど多彩な趣味を持ち、一日の終わりに晩酌は欠かさない。小学5年生から今年8月に生まれたばかりの赤ちゃんまで総勢6人の孫がいる。「正月や春休みは大勢来るから大変で」と苦笑いするが、その表情は優しいおじいちゃんそのものだ。よりよい街を次世代に残していくため、これからも大船を支えていく。