神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
鎌倉版 公開:2021年4月23日 エリアトップへ

鎌倉国宝館の館長に就任した 山本 勉さん 海老名市在住 67歳

公開:2021年4月23日

  • X
  • LINE
  • hatena

「新しい価値」求め続けて

 ○…仏師・運慶研究の第一人者が4月から、鎌倉国宝館の館長に就任した。「学生時代からよく来ていた場所ですし、大きな責任を感じています」と語る。

 ○…横浜生まれ。絵を書くことが好きで「大学で美術を学んで、ゆくゆくは漫画家に」と将来像を描いていた。中学の時、意を決して石ノ森章太郎氏の事務所を訪ね、作品を見せたことがあった。石ノ森氏は「いいね」と言ってくれたが、主人公の内面を描いた暗いストーリーに、居合わせた赤塚不二夫氏から「中学生がこんな漫画を描いちゃいかん」と言われたという。ショックを受けたものの、見ず知らずの子どもにも真剣に怒る姿に「この人にはかなわない、と漫画家の夢を諦めることができた」。

 ○…東京藝術大学に進み、美術史を学んだが「絵画や彫刻など自ら作品を生み出す人にコンプレックスがあった。私は何をやってるんだろうと、酒ばっかり飲んでいた」と振り返る。転機は大学2年の秋。調査のために赴いた奈良で、運慶の作品に出会った。「仏像を調べ、記録し、発信する。そのことに自らの価値を見つけることができた」。その後は東京国立博物館や清泉女子大学に勤務しながら、講演や執筆活動を通じて昨今の仏像ブームをけん引してきた。

 ○…「今でこそ運慶は多くの人に知られているが、それ以前に長い研究の蓄積があった。知られていないものに光を当てるのも学芸員の仕事」と話し、後輩の研究者には「今は無名なものでも、自分で新しい価値を見つけ世に広めてほしい」とメッセージを贈る。気分転換の方法を尋ねると「仕事かな」と、家でも研究や執筆に没頭する。「体が動く限りは、若い人と一緒に研究がしたい」と笑った。

鎌倉版の人物風土記最新6

杉内 重太さん

鎌倉湘南地区のコンソーシアムサポーターを務める

杉内 重太さん

西鎌倉在住 72歳

5月3日

杉内 重太さん

鎌倉湘南地区のコンソーシアムサポーターを務める

杉内 重太さん

西鎌倉在住 72歳

4月26日

斉藤 正朗さん

鎌倉商工会議所青年部の会長に就任した

斉藤 正朗さん

横浜市在住 44歳

4月26日

松原 駿吾さん

鎌倉青少年会館のリニューアル実行委員を務める

松原 駿吾さん

鎌倉学園高校 15歳

4月19日

尾林 功二さん

鎌倉市バスケットボール協会の会長に就任した

尾林 功二さん

山崎在住 53歳

4月12日

森 文男さん

鎌倉警察署長に就任した

森 文男さん

市内在住 59歳

4月5日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月22日0:00更新

  • 8月20日0:00更新

  • 7月16日0:00更新

鎌倉版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月7日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook