30周年を迎えた横浜歴史研究会の3代目会長を務める 加藤 導男さん 横浜市在住 68歳
歴史の裏に新たな発見
○…全国歴史研究会から独立し、今年30周年を迎えた横浜歴史研究会。会員は現在、約140人。90歳近い人もいる中、「若い」ながらも3代目会長に抜擢された。毎月の例会では会員がそれぞれ、人物・戦・事件など、好きな分野の研究成果を発表している。「研究といっても本や資料を読むだけの堅苦しいものじゃなくて、史実とは別の自分なりの仮説を考えるんですよ。誰々の死は暗殺だったんじゃないか…とかね」と生き生きと語る。
○…鎌倉時代や室町時代が好きで、鎌倉の寺院にも数えきれないほど足を運んでいる。都市銀行の田園調布の出張所で所長を務めていた時、「来客への話のネタに」と地域の歴史を調べ始めたのが、この世界への最初の一歩だった。20年前に会に入り、仲間と歴史散歩や歴史探訪旅行で楽しみながら学んでいる。「研究のレベルがどうこうと難しく考えないで、一人ひとり楽しむのが一番。自分自身の発想を大切にしないと」
○…34年前から横浜市内に移り住む。仲間と一緒に十数年続けているカラオケや銀行員の頃の仲間との旅行など、「遊び好きだよ」と笑う。息子と娘はすでに独立し、現在は妻と愛犬と暮らす。昨年、飼い始めたというシーズーがかわいくて仕方がない様子。「女の子でおとなしいんだけど、外出中は寂しがっているかもとつい考えてしまってね」と顔をほころばせる。
○…他県の会とも交流を深めている。横浜に来てもらった時は、開港の話などを現地を歩きながら案内したり、専門誌で情報交換をしたりしている。30年続く会の歴史を途絶えさせぬよう、今後のために会員を増やすことが課題だ。紹介で入る人が多い同会だが、最近では会員の運営するホームページを偶然見つけて問い合わせるという人も増えているという。「政治じゃないけど、数が力だからね。歴史に興味がある人がもっと気軽に入ってくれたらうれしいなぁ」
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