市場西中町まちづくり協議会で事務局長を務める 熊谷 起一さん 市場西中町在住 75歳
地元愛で防災に力注ぐ
○…国の内閣官房から国土強靱化の先導的な民間事例の1つとして選ばれた市場西中町まちづくり協議会で、事務局長を務める。協議会の発足時から参加し、「生まれ育ったまちだからこそ、全力で取り組める」と地元への愛を行動で示す。住宅密集地区で防災への関心も高い同自治会で、「防災対策は地域の連携が大切。顔見知りの人が増えればコミュニケーションも増え、安心するまちづくりにつながる」と語る。
○…市場小学校から市場中、鶴見高と生まれも育ちも鶴見一筋。自治会活動を共に行う仲間は小学校時代からの知り合いも多い。中学からサッカーを始め、県大会準優勝も経験。「でも、当時の花形は野球で、サッカーはマイナーだった。市内でも20チームくらいしかなかった」と振り返り、「準優勝しても女子の応援がなかったり、野球部が目の敵だったよ」と白い歯を見せる。
○…情報通信関係の会社に務め、自治会に関わるようになったのは定年後。小学校時代からの友人らの誘いもあって活動を始め、自治会主催のゴルフコンペにも毎月参加。「コンペ後は毎回、筋肉痛になります。昔みたいに走り回れたらこんなことにはならないのに」と苦笑いを見せる。
○…10歳の頃、1958年の狩野川台風では鶴見川沿いの同地域では多くの家屋で床上浸水の被害が出た。今でも当時の記憶が鮮明に残っていて、「だからこそ災害への関心が高いし、地元の被害をどうしたら最小限に抑えられるかを考えるようになった」と話す。「もし鶴見川が氾濫したら、もし住宅火災が起きたら。そんな『もしも』を考えて行動することが大切。大好きなまちを守り、いつでも笑って暮らせるまちにしていきたいね」と笑顔で語った。
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