往年の特撮美術を支えた、井上泰幸氏(1922─2012年)の功績を紹介する「特撮美術監督井上泰幸事業実行委員会」(松樹俊弘実行委員長)が海老名市内で活動している。
同会は2017年3月に初めて「井上泰幸展」を開催し、郷土が育んだ偉人の業績を広く市民に知らしめた。翌年から3年連続で三池敏夫氏を招き、市内の子どもたちを対象にしたワークショップを年に1度開催している。三池氏は井上さんのもとで修業し、後に特撮の第一人者として活躍。2016年に公開された「シン・ゴジラ」では、培った特撮技術を活かし美術デザイナーとして活躍した。
井上泰幸氏は1954年公開の『ゴジラ』以来美術担当として円谷英二監督らの作品に携わり続け、東宝特撮映画の黄金期を支えた人物。東宝退社後に市内上今泉にアトリエ「アルファ企画」を構え、日本の特撮映画を代表するセットを世に送り出し続けた。
同会では再来年の2022年に「井上泰幸生誕100周年」を迎える事から、市内で祝う機運を高めようと、今年の秋ごろに昨年まで行ってきたワークショップに加え、実際に映画で使用されたシーンを使用し特撮関係者を招き授業を行うなどの企画も検討している。
実行委員長の松樹さん(46)は、井上氏がアルファ企画を構えたすぐ近くのお寺「常泉院」の住職を務める。幼い頃から井上氏のそばで作品作りを見学していた思い出もあり、同会の立ち上げから、企画の立案・実行まで尽力している。
松樹氏は「今年もワークショップを開催する予定なのでぜひ子どもたちに参加して欲しい」と話した。
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