大谷北在住の伊藤健三さん(78)が4月16日、自然環境の保全に関し、顕著な功績が認められた人・団体に贈られる「『みどりの日』自然環境功労者環境大臣表彰」の一人として、環境省から賞状を授与された。表彰を受けたのは全国38件(個人18件・団体20件)で、県内では2人のみ。伊藤さんは「緑ある自然豊かな環境は、生き物全てにとても良い影響を与える。今後も継続して頑張ります」と話した。
この表彰は、自然環境の保全について国民の意識を深めることを目的に、1999年度から毎年実施されている環境省の事業。表彰内容には、保全活動、いきもの環境づくり・みどり、自然ふれあい、調査・学術研究の4つの部門がある。
このうち伊藤さんは、地域における野鳥や小動物の生息環境の創出、また日々の暮らしの中での緑の普及等を推進に寄与したとして、「いきもの環境づくり・みどり部門」で表彰を受けた。
伊藤さんは緑地保全や緑化推進団体の育成、小学・中学・高校への森林学習支援など、県内の生活・水源環境の保全といった緑を守り育てる運動をしている団体「(公社)かながわトラストみどり財団」の理事を長年歴任しているほか、市内で活動する緑化団体など、様々な代表を務めている。これらの活動を通して、自然のふれあい・普及啓発活動に尽力されたことが認められ、今回の表彰に至ったという。
みどりを次世代へ
山形県出身。中学時代の夏休みの宿題で、植物標本を制作し、賞をもらったのが火付けとなり、植物や生物を専門に学業に勤しんだ。大学卒業後は教諭の道へ進み、海老名へ。市内小学校3校の校長を務めるなど、教育に尽力した後、自然に関する講演会の講師を任された事がきっかけとなり、40年ほど前に現在活動している市民団体「野草観察の会」の立ち上げに関わった。
また、ゴミ捨て場のようになっていた市内にある「里山」の保全を考え、仲間を募って「山仕事の会」を発足したほか、市制施行40周年のときに、市の人口数と同じ12万5千本の植樹を行った「えびなの森創造事業」、そこから派生して生まれた「えびな森の楽校」など、数々の団体に貢献している。
伊藤さんは「安らぎを与えてくれる緑。私たちが育ってきた緑のある環境を、これからの子どもたちにバトンタッチするのは当然の事。これからも多くの人にその事を伝え、活動を広げていきたい」と思いを語った。
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