春の褒章で黄綬褒章を受章した、東洋電機製造(株)顧問 大澤 輝之さん 東野在住 70歳
人の繋がり大切に
○…「自分一人の力ではなく会社が評価されたと思っている」。鉄道車両用電機品などを製造する重電メーカー、東洋電機製造(株)。2006年から3年間社長の職に就き、現在は顧問を務める。春の褒章で黄綬褒章を受章。これは1つの業務に精励し、他の模範となる人に授与されるもの。
○…人との繋がりを大切にする。海外営業部長時代、商社マンと2人で中国を開拓。現地メーカーとイランの地下鉄受注を狙うなど仲を深めた。この交流をきっかけに、5年かけて北京の地下鉄車両受注に成功。制御装置など約1000両が現在使用され、同社海外進出の先駆けとなった。「この業界は1社だけでできない。競合他社でも共同で図面設計したり、協力し合うんだよ」。受章についても、「功績があったと思っていない。広い範囲でお世話になっている人たちのおかげだよ」。柔和な眼差しから、人を大切にする想いが伝わる。
○…東京で生まれ、「会社の寮が旭区にあったことが縁」と語るように、社会人で神奈川に。瀬谷へ越して20年が過ぎた。「やっぱり緑。環境を壊さないよう工夫されて暮らしやすい」と第2の故郷を語る。幼少の頃から鉄道好きな自称鉄ちゃん。「高校の時は外を走る蒸気機関車をずっと眺めてたね」。鉄道のこととなると少年のよう。「鉄道関連は全国転勤などでなかなかやりたいことができないと思った。それなら製品を作って携わりたい」と考え、以来長年に渡って制御装置などの設計を行ってきた。
○…現在は自治会の役員も務める。役員として区内を回る機会が増え、「ハイキングに参加したり瀬谷八福神を知ったよ」と語る顔は充実感にあふれている。愛好者が集まる「鉄道友の会」にも入会。大好きな鉄道話に花が咲く。今後については、「体の動く間は世のために働きたい。経験を生かせることがあれば何でも役に立ちたいね」。鉄道愛にあふれ、飾らずフランクに話す姿が印象的だった。
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