「東京卓球選手権」の60歳の部で3位に入賞した 中村 孝太郎さん 下末吉在住 64歳
「鶴見から卓球五輪代表を」
○…今月行われた卓球の全国大会「第66回東京卓球選手権」の60歳の部で3位に入賞した。準決勝で敗れた相手が優勝しただけに、悔しさはひとしおだった。「悔しかったが負けは負け。どこか足りない部分があるから負ける」と自分に厳しい。プレーヤーとして腕を磨く傍ら、鶴見区卓球協会の理事長を20年以上務めるなど、区内の卓球振興にも力を入れる。
○…高校3年で東京都チャンピオンとなり、日本大学へ進学。全日本選手権で7位になるなど、活躍を続けた。その後日産自動車に入社。「当初は強くなかった」という卓球部だが、入部4年目には全日本実業団卓球選手権で優勝。屈指の強豪へと成長した。実業団引退後、区卓球協会の理事長に就任したのは、北京五輪で卓球女子代表を指揮した近藤欽司監督の誘いがあったから。「生まれ育った地域への恩返しだよ」としみじみ語る。一昨年の12月に念願の「コータロー卓球塾」を開講。「近所の人の技術向上になれば」と、約30人を指導している。
○…大の巨人ファン。「卓球がなかったら野球選手を目ざしてたよ」と無邪気に笑う。人懐っこい人柄もあってか、交友関係は幅広い。たまの休みには東京へ繰り出し、先輩とご飯へ。「食事しましょうと誘って、おごってもらうんだよ」と冗談めかす。若々しいのは「毎朝5時起き」という規則正しい生活のおかげ。「アロエを野菜ジュースに入れて飲むのが健康法。高血圧にいい」と健康管理には一家言持ちだ。
○…「鶴見から全日本級の選手を出したい。東京五輪に間に合わせたい」。地元からオリンピック選手をと、指導者として心血を注ぐ。選手としても5月にニュージーランドで開催される世界ベテラン選手権が控えている。「自己最高はベスト32。何としても優勝したい」。高い目標を掲げるプレーイングマネージャーの瞳は、ゆるぎない卓球愛で燃え上がっている。
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