瀬谷区本郷の通所介護施設「リハビリストホーム瀬谷」が、昨年9月から半年間厚生労働省の介護予防に関するモデル事業に取り組んだ。デイサービスでの運動器機能訓練、口腔ケア、栄養指導の各サービスを、一体的なプログラムとして実施。利用者の意欲や生活機能が向上するなどの変化が見られたという。
モデル事業は東京歯科大学が厚生労働省の研究事業として、リハビリストホーム瀬谷など全国9カ所の介護事業所で昨年9月から今年2月まで行った。デイサービスでこれまで単独のサービスとして提供していた運動器の機能訓練、口腔ケア、栄養指導の各サービスを、相互に関連付けて一体的に行う「包括プログラム」として実施。介護スタッフが機能訓練士や歯科衛生士、管理栄養士などの専門職と連携して専門的なサービスを提供、各サービスを組み合わせて一体的に提供して、利用者の生活自立度や生活意欲へ及ぼす効果について検証された。
リハビリストホーム瀬谷では、利用者13人を対象に包括プログラムを実施。同所の介護スタッフは「各サービスが相互に関連して生活機能向上に繋がることを利用者に説明することで、利用者自身がその必要性を意識し意欲の向上につながった」とし、効果測定ではほとんどの人に生活機能が維持・向上するなどの変化が見られたという。「専門的な口腔ケアによって食事をおいしく食べられ、栄養の摂取にも良い影響を及ぼす。栄養指導で利用者自身が知識を持ち、バランスの良い食事をとることで、筋力作りなどの運動器機能訓練も、より効果的になる」と話す。利用者は「歯磨き指導が専門的で初めは驚いた」というが「口の中に関心を持って手入れするようになり、食事もおいしく感じ、食欲が湧くようになった」と変化を話す。また「栄養指導を受けて、今まで朝食はパンだけで済ませていたのを果物や野菜も一緒に食べるように気をつけるようになった」と意識が変わったという。同所では今後も包括プログラムに取り組んでいくというが、口腔ケアや栄養指導には、歯科衛生士や栄養士などの介護職以外の専門職の協力も必須で、介護現場ではそうした専門職の確保や医療機関との連携などの課題もあるという。
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