2008年10月から相模鉄道(株)が行ってきた三ツ境駅改良工事が3月に完了した。工事ではホームのトイレの新設・改修や耐震補強など駅の利便性・安全性の向上に加え、環境に配慮した省エネ設備を整備。4月から自然エネルギーを使った照明などが稼動している。
今回の改良工事では利用者の利便性向上のため、上りホームのトイレを改修、下りホームに新たにトイレを設置。またホームの天井を天井材で覆うことでハトによる糞の被害を改善させ、階段の手すりを2段にするなど高齢者や子どもに配慮した作りになった。
広場や駅構内をエコ化
ヒートアイランド現象の緩和や屋内温度上昇を抑えるため、駅前人工広場を季節の花の花壇や芝生で緑化し、人工霧を発生させるミスト冷却装置を設置。太陽光遮断や断熱のため駅舎の壁一面にはミズゴケを移植した。
これまで駅構内は駅前人工広場から風が吹き込むため、暖かい空気がたまりやすく、利用者からは「夏場は特に暑い」という声が上がっていた。今回の工事では駅舎の屋根をドーム型にし、暖まった空気を上方へ逃がせるように改良した。 さらに駅構内の照明の一部にLEDを取り入れ、省エネにも取り組む。
自然エネルギーを積極活用
今回の工事では駅前人工広場に関東の私鉄で初めて、5台の太陽光集光装置が設置された。上りホーム天井にある12個の照明は、電気ではなくこの装置で集めた太陽光を光ファイバーケーブルで通して点灯する。
また同広場には風力・太陽光発電付電灯を3機新設。蓄電池内蔵で、日中に太陽光と風力で発電した電気を日没後に使用できる。
さらに下りホームの海老名方面の屋根には108枚の太陽光パネルを敷設。晴天時には1時間あたり約20kWを発電可能で、発電した電気は駅の照明などに使用される。同社は今回の工事で年間25tのCO2を削減したいとしている。
同社は今回着手した箇所以外にも、老朽化が進むホーム床面や点字ブロックなどを改良すべき点に挙げ今後検討したいとしている。
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