ラーメンで復興 釜石レポート(上)
8月2日〜4日まで、岩手県釜石市で行われた瀬谷区社会福祉協議会のボランティアに同紙記者が同行。記者が見た釜石の現状を、全3回に渡って伝えていく。
◇ ◇
釜石市鈴子町にあるはまゆり飲食店街。仮設店舗が立ち並ぶこの場所は、被災した居酒屋や料理店など約40店が軒を連ねている。その1つ、お昼時に賑わいを見せていたラーメン店「こんとき」の店主、紺野時男さん(64)に話を聞いた。「俺の名前を縮めたんだよ、気付いたか」と、店名の由来について豪快に話す姿が印象的。「東北人はシャイが多いけど、この人は例外」という声も聞かれるほど。 東日本大震災で、港から200mほどの距離に構えていた紺野さんの店は5m近くの波にのまれ全壊。心が折れかけたという。それでも釜石で続ける理由は、「地元をこれで盛り上げていきたいから」。大漁旗や来店者の応援メッセージが書かれたポスターを壁に掲げている。
震災から2年が過ぎ、「大分落ち着いてきた」と話す一方で、「だんだん忘れられてきたかな」と、胸の内を明かしてくれた。ボランティアも徐々に減っているというが、「みんなで釜石を盛り上げていこう、頑張っていこうという気持ちは変わらない」と紺野さん。2年続けて出店している東京ラーメンショーを始め、今後もラーメンをアピールして釜石を盛り上げていく。(続)
|
|
|
|
|
|