2013年火災・救急概況 大規模火災目立つ 救急では熱中症が
瀬谷消防署(大山潔署長)はこのほど、2013年の火災・救急概況を発表した。いずれも増加傾向で、火災は40件、救急件数は5673件で、熱中症が例年の倍近い46件だった(数字は速報値)。
区内の火災件数は前年から14件増え、40件。件数は市内18区で13番目だったが、増加数は6番目の多さであった。焼損面積も昨年と比べて877平方メートルと8倍近い増加で、これは昨年1月末に北町で原因不明の産業廃棄物火災があり、616平方メートルもの広さが焼損したため。バイク販売店の火災など焼損面積の大きい火災が目立った。出火の原因としては放火が最も多く、2月中旬から3月上旬にかけての連続放火や、1月から4月にかけて着衣着火による特異火災が多く見られた。また、2月には瀬谷町の共同住宅で、電気ストーブが原因による火災が発生し、80代の男性1人が死亡するケースも。
横浜市内全体でみても、火災件数は昨年から60件増の964件。火災による死者は36人発生しており、そのうち26件が65歳以上の高齢者であった。主な出火原因として、調理中の炎が衣類に着火した、電気ストーブをつけたまま寝て寝具等に着火したものなどが挙げられる。
減災に向けて
減災に向けた推進事業として署は、「区内事業所などの防火防災体制の強化」として、地元企業との体制強化や救命講習会の充実、2月に実施する震災対策訓練を始め、「消防署・消防団の本部機能強化と即対応の充実」などに引き続き力を入れ、26年度に向けて推進力の向上を目指す。
屋内でも熱中症に
救急件数の中でも真夏日が続いた昨年は、7、8月を中心に、熱中症による搬送人員が例年に比べ大幅に増加した。区内は前年から21件増えて46件。市内全体では、419件増の1072件だった。
成人や高齢者男性の被害が多く、8月には80代の男性が自宅の居室で倒れているところを家族が発見。熱中症と敗血症の疑いで、生命に危険が及ぶ症状だった。熱中症は屋外だけでなく、蒸し暑くて風通しが悪いなどの状態が続くと起こることを示している。
大山署長は6日の事務始め式で、「平成26年は、災害も救急件数も少ない一年にしていきたい。消防の心意気と消防装備の万全を示し、区民が安全に暮らせるよう努めていく」と話した。
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