瀬谷区内の壁などに描かれた落書きを消し、きれいな景観を取り戻そうという活動が、瀬谷区の有志によって始まった。1回目は6月16日、瀬谷第二小近くの橋戸原ハイツ周辺で行われた。
中心メンバーの石倉和樹さん(36)は、瀬谷第二小学校の卒業生。以前から、地域に落書きが増えてきたことが気になっていたという。「15年ほど前には既に(落書きは)あったと思う。学校も近く、これではいけないと思っていた」と話す。
活動を始めるきっかけとなったのは、今年4月1日に施行された「横浜市落書き行為に関する条例」だった。これは市と市民、事業者に責務を定めることで、落書き防止を図るもの。落書きは治安悪化のバロメーターとされ、放置することでほかの犯罪を誘発することも考えられる。市は落書き防止の取り組みとして、公園施設の点検やパトロール、一部のトイレの壁画作成などを実施。そのほか、市民団体向けに消去溶剤の提供を行っている。
石倉さんは、この消去溶剤の無料提供を知り、周囲の友人たちに呼び掛けたところ、賛同した4、5人が集まった。「自分は地元でペンキ屋をやっていて、ノウハウを知っている。ほかに落書きを消したいという人を手伝うこともできるのではと思った」
1回目の活動は6月16日、瀬谷第二小周辺で行われた。コンクリートの壁にスプレー缶で書かれた落書きを、ワイヤーブラシやスクレーパーと呼ばれるヘら状の器具を使い、染みついた塗料を少しずつ除去。作業は半日ほどかけて行われ、終了時には目立たないほどまでになった。
消す技術はあっても、材料費などに費用がかかるのがネックだったと言い、「市に消去溶剤を提供してもらえたおかげで活動のハードルが下がった」と石倉さん。今後は月2回、主に日曜日に作業を行っていく予定。まずは身近な瀬谷区から落書きを無くし、地域を広げていきたいとしている。
落書きの消去方法が分からないという人には、石倉さんたちが指導することも考えていると言う。詳細は石倉さん【メール】shineikenbi@yahoo.co.jpへ。
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