演劇「絹糸の記憶」 大盛況のうちに幕 3公演で900人動員
瀬谷を舞台にした創作劇「絹糸(いと)の記憶」が11月20日と21日、瀬谷公会堂で上演された。会場には区民らが大勢訪れ、全3公演で900人を動員。本格的な演劇を楽しんだ。
物語の背景は、かつて瀬谷区の主要産業だった生糸と、6月に返還された上瀬谷通信施設。住民たちの元に現れた不思議な少女を中心に、改めて瀬谷の歴史を見つめ直す内容だ。同作を企画した山浦和男さん(南瀬谷在住)が通信施設で見たという警備の様子から着想を得、劇団劇作家の有吉朝子さんに脚本を依頼。文学座の森さゆ里さんが演出を担当した。
本番では、オーディションで選ばれた区民含む12人が熱演を披露。区内で活動する混声合唱団「ヴァンテアン瀬谷」も参加し、出演者らと歌声を響かせた。終演後には観客から惜しみない拍手が送られた。
同作を観劇した瀬谷中学校演劇部の高橋楓恋さん(2年)と前田法恵さん(2年)は、「照明の使い方が凄かった。合唱シーンや笑えるところもあって面白かった。自分たちも発表が近いので、参考にしたい」と感想を話した。
山浦さんは、「プロの物づくりに触れることができた。瀬谷の歴史を知り、基地のことも考えていきたいという感想ももらえた」と充実した表情。また、「このまま終わってしまうのではなく、また別の形でできたら。瀬谷の民話などにも挑戦したい」と今後の作品作りへの意欲も示した。
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