瀬谷図書館では現在、「瀬谷にあった戦争の記憶・上瀬谷軍事施設」と題した企画展が行われている。期間は5月31日(火)まで。
この展示は5月29日の横浜大空襲や、昨年6月の旧上瀬谷通信施設返還から1年が経つ時期に合わせ、同館が企画。地図などを用いて区内の歴史を調査・記録している「横浜・瀬谷地図くらぶ」(田中常義代表)が作成したパネルを借りて実施した。同館スタッフの平林朋子さんは、「この春から新しく瀬谷に来た方に、街の歴史を知ってもらう良い機会になるのではないか」と話す。展示は戦時中の瀬谷の学校や空襲被害などを取り上げた第1部、米軍による旧日本海軍施設の接収や軍需工場跡地など、戦後の瀬谷についてまとめた第2部で構成。同会が昨年夏に区役所で行った展示資料に、新たな内容を加えた形となった。
田中さんが調査を始めたきっかけは、瀬谷の郷土資料に書かれていた「資材集結所」という名称に疑問を持ったところからだった。閲覧可能な米軍の資料などにもあたったと言い、上瀬谷地区には「瀬谷補給工場」という軍事施設があったということや、現在も使われている「海軍道路」の名前の由来などについて、写真や地図で紹介している。「敷地内には煙突があったことなど、新たに分かった事実もある。ただ、何に使われたかは不明なので今後も調べていきたい」と田中さん。今回の展示については、「瀬谷にある戦争の記憶を残し、次の世代へ伝えていくことが大事だと思っている」と話した。
同館では企画に関連した書籍を紹介しており、借りることができる。
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