東日本大震災で被災した岩手県大槌(おおつち)町に、区民有志が定置網漁船「瀬谷丸」を寄贈してから5年になることを記念し、9月3日(月)に同町で式典が開かれる。2017年に有志らによって発足したNPO法人瀬谷丸(露木晴雄理事長)では、式典を含むイベントに参加する区民を募集している。
同法人は「『三陸沖に瀬谷丸を!』5周年記念〜みんなにありがとう〜」と題し、半年ほど前から企画を進めてきた。「瀬谷丸」で初漁を行ってから9月2日で丸5年。区民有志で立ち上げた実行委員会が2017年にNPO法人化した後、現地での大規模なイベントは今回が初となる。地元の人たちとともに5周年を祝う予定だ。
式典当日の3日は、朝からさまざまなイベントを実施。早朝は、参加者の中から15人限定(先着)で瀬谷丸に乗船し、実際の定置網漁の様子を間近で見ることができる。式典には大槌町長や、新おおつち漁業協同組合長ら関係者が多数出席予定。安全祈願を執り行い、鏡開きをする。イベントでは、岩手県沿岸地方に伝わる郷土芸能「虎舞(とらまい)」が披露されるほか、瀬谷丸で獲れた魚介も振る舞われる予定。
震災の影響を受けた近隣施設の見学も予定しており、地元住民らに当時の様子などを聞きながら、意見交流の機会を設けるとしている。
再会に期待
震災後、区民有志らが同町で炊き出しのボランティアを行っていた際、地元漁師から寄せられた「漁船を失い、漁が出来ない」という悩みに応えようと、瀬谷区で募金活動を開始。3か月間で集まった3625万円を購入費用の一部に充て、瀬谷丸を贈った。
同町海域ではサケのほか、サバやイカなどが多く水揚げされる。これまで同法人では、瀬谷丸で獲れた魚を三ツ境のそうてつローゼンで販売するなど、支援活動や交流を続けてきた。度々同町を訪れている露木理事長は、「炊き出しの時に知り合った漁師の方など、5年ぶりに会えそうな方もいて楽しみです」と笑顔を見せ、「今回をきっかけに、現地に足を運ぶ人が増えたら嬉しい」と期待を込めた。
行程は9月2日(日)から4日(火)。参加希望者は、8月27日(月)までに申し込む(先着30人)。費用などの問い合わせは、(株)露木板金第2事務所【電話】045・442・3484へ。
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