「若い人に農業の魅力を知って欲しい」--。新成人として1月13日の式典で晴れの門出を迎える秋山良太さん(20)は昨夏、一念発起して大学を辞め農業の道を歩み始めた。農家の祖父母から野菜作りを学びながら、写真共有アプリ「インスタグラム」で日々の様子を投稿し農業の魅力を発信している。
秋山さんの”仕事場”は上瀬谷町にある畑。現在は白菜や小松菜、ブロッコリーなど様々な野菜を育てている。師匠は祖父の正一(まさいち)さん。野菜によって異なる栽培方法から収穫の見極め、土の管理まで正一さんと作業しながら日々吸収する。
上瀬谷小と瀬谷中の出身。小さい頃から祖父母を手伝うことがあり、「いつか継ぐのかも」と漠然とした想いはあったそうだ。就農を決意したのは昨年の夏。大学の長期休み中に祖父母を毎日手伝い、農業の難しさを思い知らされたという。「知識や技術は勿論、農家同士の繋がりまで知らないことが多い。祖父母は元気だけど70代半ば。早く学ばなければならないと思いました」。大学卒業まで就農を待つ選択肢もあったが、「中途半端は良くない」と農業に専念することを決めた。
インスタで発信
「野菜作りは楽しいですし、それを誰かが食べて『美味しい』と喜んでくれることが嬉しい」。こうした農業の魅力に若い人が関心を持てばと、昨春から続けているのがインスタグラムの投稿。自分の名前と曾祖父の名前「森作」、「良いものを作る」という目標にちなんだ「良作農園」というアカウント名で情報発信している。同農園の投稿内容を見られるように登録した人(フォロワー)は1400人近くにも上り、大学生から農業についてアドバイスを求められたことも。これからは10代や20代前半のフォロワーをより増やしていきたいという。
旧上瀬谷通信施設の地下で半世紀にわたり作り続けられた名産品「相模ウド」のPRも目標の一つだ。今は返還に伴い地下室での栽培が出来なくなり、地上の畑で育てている。地下に比べて工程が増えたり、生産量の確保が課題だが「相模ウドは真白できれいな品種。名産品として多くの人に知って欲しいんです」と目を輝かせながら語る。
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