同校初となる県4冠を達成
「春の高校バレー」(第76回 全日本バレーボール高校選手権大会)が1月4日(木)に開幕。2年連続の出場となる横浜隼人高校の女子バレーボール部(佐藤喜一郎監督)は5日(金)、福岡女学院(福岡)と氷上(兵庫)の勝者と対戦する予定。選手たちは2023年の神奈川県大会4冠という経験と自信を胸にベスト16以上を狙う。
全員バレー
「ひろって・つないで・速い攻撃」を伝統とする隼人。粘りの守備から試合のリズムを作る。佐藤監督によると、今のチームは堅守に加えて、速い展開からのコンビネーションが持ち味だ。攻撃の要は高さとパワーを兼ね備えたエースの中村友香選手(3年)。昨年の春高を怪我で欠場した悔しさをバネに、1年間で大きく成長したという。守備の中心はリベロの大橋美久選手(同)。相手の攻撃を読む能力とボールコントロールに優れ、正確なレシーブで攻撃の起点になる。
「全員バレー」も特徴で、「交代で入った選手が活躍してくれる」と佐藤監督。川崎市立橘と対戦した春高県予選決勝の第2セットでは、途中出場の政春佳央選手(同)がサービスエースを決めて流れを引き寄せた。
全員バレーを支えるのが、隼人ならではの練習スタイルだ。スタメンやリザーブの区別なく同じメニューを最初から最後までこなす。部員同士が切磋琢磨し、競い合える環境を作っている。
4冠までの歩み
隼人は2023年、神奈川県4冠という快挙を達成。新人戦に始まり、関東大会とインターハイ、そして春高の県予選を全て制した。
劣勢の試合もあった。特に春高県予選決勝では第1セットを奪われ、第2セットも序盤で1対8と大きくリードを許す。県4冠のかかる大一番で崖っぷちに追い込まれた格好だったが、選手たちは冷静さを失わない。後援会組織「喜一会」の熊谷安高名誉会長は「応援する側は冷や冷やだったと思うが、選手たちは落ち着いた様子。プレーがぶれなかった」と振り返る。佐藤監督も「絶対に負けないという強い気持ちを持って戦い続けたことが4冠につながった」とチームのメンタルの強さを分析する。
攻めの姿勢貫く
春高バレーは1月4日から8日(月)まで、東京体育館で開催。シードとなる隼人は5日の2回戦(午後1時50分〜予定)でベスト16入りをかけて、福岡女学院と氷上の勝者と戦う。福岡女学院は初出場で、氷上は22年夏のインターハイでフルセットまで戦い敗れた相手だ。「相手は1回戦に勝って勢いに乗っているはず。試合の入りが重要」と佐藤監督は話す。
選手も気合が入る。中村選手と政春選手は「1年前の春高に怪我で出れなかった分、悔いのないように思い切りプレーします」「ピンチサーバーとして出場したら相手を崩してチームで1点をとりたい」と意気込む。「大会を楽しみます。レシーブを正確に返して守備から貢献したい」「スパイカーを信頼して、縁の下の力持ちとしてワンプレーワンプレーを大切にします」と話すのは芳賀日菜野選手(同)と大橋選手。メンバーをまとめるセッターの長井里緒キャプテン(同)は「会場に慣れてないなかでの初戦。受け身ではなく攻めの姿勢で戦います」とベスト16越えに向けて決意を語る。
瀬谷区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|