南瀬谷中学校(細川眞人校長)が、2003年度から市立小中学校で始まった学校の2学期制を改め、2011年度から3学期制を導入する。長期休暇前に学期末の成績を出すなど、生徒に節目に合わせた振り返りの機会を増やすことが大きな目的。11年度から3学期制を導入するのは区内の市立中学で同校のみ。
「2学期制」は、10月の連休(秋休み)などを区切りに1年を前期・後期に分ける考え方。メリットとして、【1】従来の3学期制に比べ、始業式と終業式を1回分省略でき、年間で10時限以上の授業時間を確保できる【2】教師にとっても、通知表の作成にかかわる事務作業から解放され、子どもたちと向き合う時間ができるなどが挙げられている。
瀬谷区では2010年度まで全ての市立小中学校が2学期制を導入していた。
市教育委員会によると3月25日現在、新年度から3学期制を採用する市立小学校は345校中11校(昨年7校)、市立中学校は146校中16校(昨年9校)と増加傾向にある。地震の影響で、アンケートの集計が一部終わっていないため、実際には、小中合わせて30校に及ぶとみられている。
教育委員会指導企画課の藤城守主任指導主事は「数年後には3割程度が3学期制に戻すのではないか。教育委員会でも、よりよい学期制のあり方についても検証していきたい」と話す。
南瀬谷中学校では校内で検討を重ね、同校で2004年度から導入していた2学期制をやめ、2011年度からの3学期制導入を決定。長期休暇を節目とし、休暇前に各学期の成績を振り返って目標を立て、次のステップに生かしてもらうことが狙いだ。
3学期制にすることで、これまでの2学期制で通常授業だった時間が期末テストの時間に充てられるといった、授業数の減少の課題があるが、同校は「授業数確保のために学校行事を減らすことは一切しない。授業時間は工夫次第で確保できる」という。
3学期制の実施に向け、細川校長は「生徒たちにとって、自分の成績や生活を振り返って確認し、次に向けて目標を定めることは重要。3学期制にすることで生徒の振り返りの機会を1回増やせることが最大のメリットだと思う。生徒たちの心の豊かさを高めていけたら」と話した。
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