こども平和スピーチ大会 金淵さんが市長賞 市代表で10月渡米
今年で19回目を迎える「よこはま子ども国際平和スピーチコンテスト」が7月29日と30日に西公会堂で行われ、大門小6年の金淵萌さんが小学生の部で市長賞を受賞した。同賞の4人は”ピースメッセンジャー”として、10月にニューヨークを訪問する。
同コンテストは、「よこはま子ども国際平和プログラム」の一環として行っているもの。国際平和への思いや、東日本大震災を通して見えた世界とのつながりなど、子ども独自の視点で発信してもらおうと、同プログラム実行委員会と市教育委員会が小中学生を対象に実施している。
金淵さんは昨年に続き2回目の参加。同小代表として、5月に行われた地区予選に臨み、本選への出場を決めた。
「勇気を持って活動を」
スピーチのタイトルは「勇気への第一歩」。金淵さんは東日本大震災発生から3カ月後、東北出身の両親とともに被災地を訪れ、津波の被害を目の当たりにした。「自分も少しでも力になりたいけれど、一人では何もできない」と感じていた時、瀬谷区が行った「瀬谷丸」を被災地に贈るための募金活動を知った。一人の力が集まると、これだけ大きなことが出来るのだと驚いたという。さらに、建築家として現在も被災地で活動する父親への思いをスピーチに込め、「自分も父のように、勇気を持って活動をしていきたい」と話した。
何か具体的な動きをしたいと考えていた時、「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」のことを知る。これは、震災で打撃を受けた福島県の農業を応援するため、有機栽培の綿を育てようという活動。金淵さんはクラスに呼びかけ、同小の畑で6年生全員が参加することになった。「思い切って話したら、皆がやろうと言ってくれた。それをぜひ話したいと思った」
スピーチについて、「何度も自分で原稿を直したので、内容は自然と覚えていった」といい、何を伝えたいかという気持ちを大事に、メリハリをつけて話すことに気を付けたという。コンテストの前にはクラスの皆から寄せ書きをもらうなど、周りからの応援も大きな支えとなった。
担当の原瀬光子教諭は「本人は緊張していたようだが、終わった後はやり切った顔を見せていた」と発表を振り返った。
市代表として10月にニューヨークを訪問することが決まっている金淵さん。「今は不安の方が大きいが、他の人たちの思いを持っていくつもりで頑張りたい」と笑顔で抱負を語った。
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