救急医療の発展に努めた個人や団体を県が表彰する、「平成27年度神奈川県救急医療功労者表彰」の受賞者11人が9月4日に発表。瀬谷区からは、前瀬谷区医師会長の田村聡さんが選ばれた。
この制度は9月9日の「救急の日」にちなみ、1982年に制定されたもの。33回目を迎える今年は、県内から4団体・7個人の全11人が選ばれ、9月9日に表彰式が行われた。
田村さんが瀬谷区で開業したのは90年。同年に瀬谷区医師会に入会してから現在まで、瀬谷区休日急患診療所の協力医として、地域の救急診療に携わってきた。また、95年4月から2013年までは(社)瀬谷区メディカルセンター役員・副理事長・理事長を歴任。約20年にわたり、休日急患診療所の運営に尽力してきたことなども評価され、受賞に至った。
地域医療の充実に貢献
2005年から医師会長を10年務めた田村さんは、区の医療体制の充実などに奔走。中でも、立ち上げに携わった訪問看護ステーションについては、「地域医療の中核となる場所」と話し、力を入れて来たという。今年1月には、急速に進む超高齢化社会に向け、同所に在宅医療相談室を開設。区内外の医療機関や各訪問看護ステーションなどと連携を図っている。「地域で包括したケアが重要となる。訪問看護をただやるだけではなく、これまでの経験をまとめることや、知識レベルを上げていくことが必要」と今後の方向性を話す。
さらに、災害時の救急対応も医師会の役割の一つ。休日急患診療所は災害時の参集場所となる。「効率良く何ができるか、日頃から意識することが必要」と田村さん。今年2月には行政と連携し、初動体制ロールプレイを実施。「瀬谷区は高齢化率が高く、介護を要する人も多い。災害時の対応を確認し、課題を見つけることができた」と話した。10年間務めた医師会長を降りた現在は、同会顧問として、今後も引き続き地域医療へ力を注いでいく。
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