認知症の人やその家族、地域住民らの交流の場として、中屋敷のグループホーム「サロン・ド・せや」に偶数月の第3金曜日、「認知症カフェ」が開設。瀬谷区初の試みで、10月21日に第1回目が実施された。来年1月には2カ所目の開設も予定されている。
「認知症カフェ」は、認知症の人たちが住み慣れた地域で自分らしく暮らしていくことを目指し、厚生労働省が策定した「新オレンジプラン」の政策の一つ。現在、全国で設置が進められている。設置主体は地域ケアプラザや介護サービス施設など。中屋敷地域ケアプラザが声を挙げ、「サロン・ド・せや」に協力を仰ぎ、実現に至った。「カフェ セレーナ」と名付けられた同カフェは、午後1時30分から3時で運営。参加者は200円を払い、飲み物や菓子を食べながら過ごすことができる。同ケアプラザの出羽美香さんは、「若年性認知症の方など、なかなか周囲に相談できない人もいる。そういう方の居場所になれば。介護をするご家族同士の交流にもつながれば」と話す。さらに地域の中にカフェを置くことで「地域の人に気軽に来てもらえるような場になってほしい」と期待を込めた。
初回の21日には、初対面の人同士が会話をしながら情報を共有する場面も見られたという。「サロン・ド・せや」取締役の高橋みささんは、「場所を提供し参加することで、認知症に対する職員の関心も高まった」と話した。カフェ内にノートを置いて意見を募るなど、参加者の声を取り入れていくとしている。「根付くには数年かかるかもしれない。手探りでも続けていければ」(出羽さん)。
2カ所目は中屋敷の特別養護老人ホーム「ファミリーイン瀬谷」で来年1月22日(日)に開設。奇数月第4日曜日に実施するため、区内では毎月1度「認知症カフェ」を利用できることになる。
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