児童生徒の健康増進や活力ある心身の育成において顕著な取り組みを展開した学校を称える「第61回 横浜市学校保健表彰」で、瀬谷区の阿久和小学校(鈴木正憲校長)と南瀬谷中学校(山川伸二校長)が、最上位となる優秀学校に選出された。優秀は全市で2校のみ。今月18日には、南公会堂で表彰式が執り行われた。
この表彰制度は、学校保健の充実を目指して研究発表などを行う「横浜市学校保健大会」(主催/横浜市教育委員会、横浜市学校保健会)の一環。市立小中学校のほか、学校医などとして長年にわたり職務に従事している人や、児童の交通安全に貢献した個人・団体などが選ばれる。
学校表彰は「優秀」と、管理・教育・組織活動の3部門から成る「優良」があり、選考の結果、今年度は計10校が対象となった。「優秀」は、おおむね5年以内に優良3部門全てで表彰されていることが条件。瀬谷区からは阿久和小と南瀬谷中に加えて、二つ橋高等特別支援学校(大森富美雄校長)も優良(管理)で選出された。
表彰式には来賓などが多く訪れ、学校保健会の水野恭一会長から各受賞者に賞状が手渡された。また、この日は阿久和小と南瀬谷中がそれぞれの取り組みを発表した。
生活リズムを重視
阿久和小は児童数124人で、そのうち約3割が外国籍という「国際色豊かな」学校。児童やPTAなどで構成される学校保健委員会が「生活リズムをしっかり身に付けよう」をテーマに、早寝・早起き、朝ご飯の必要性、歯と口の健康などの啓発に努めている。また、給食に独自献立を導入するなど、日常生活で児童が健康について考える機会を増やすようにしているという。
近隣自治会やPTA、学校医や歯科医、薬剤師などとの連携にも積極的で、「学校に関わる全ての方々の協力があり、保健活動が成立しています」と鈴木校長は力説する。
選出については「子どもたち、教職員やPTA、地域にとって大きな励みになります。これからも、継続して取り組んでいきたい」と喜んだ。
防災教育にも注力
1年生から3年生まで484人が通う南瀬谷中。子どもの成長を促すには職員の意識改革が必要だとして、食物アレルギーや熱中症などの対応を学ぶ研修を開いている。
防災教育に力を入れており、地域住民や消防などと協力して各種訓練を展開している。また、生徒、保護者、教職員による学校保健委員会も2013年度から、防災に関する意識向上をテーマに活動。地図を用いて災害対策を検討する「DIG訓練」の結果に基づき、学区内の危険個所を明示した防災ハザードマップを作成した。
山川校長は「コツコツと積み重ねてきた取り組みが評価されて嬉しい」とし、「子どもたちの成長は、地域住民の理解と温かさがあってこそ。これからも地元と連携した取り組みを充実させていきたい」と抱負を話している。
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